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「経済学の最高峰」を讃える祭り、授賞の歴史が今の経済学につながる 『ノーベル賞で語る 現代経済学』依田高典氏に聞く

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『ノーベル賞で語る 現代経済学 巨人たちの生涯と学説』の著者
『ノーベル賞で語る 現代経済学 巨人たちの生涯と学説』の著者、京都大学大学院経済学研究科教授の依田高典氏(写真:依田高典氏提供)

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1969年の初回授賞以来、2025年までに99人が受賞した。ノーベル経済学賞の歴史は、経済学の歴史でもある。著者によれば、選考委員会は授賞を通じて経済学の潮流を変える力さえ持つという。

──「ノーベル経済学賞は一種のお祭りである」と書かれています。

『ノーベル賞で語る 現代経済学 巨人たちの生涯と学説』(依田高典 著/中公新書/1375円/384ページ)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

経済学賞はノーベル賞としては最後発で、正式には「アルフレッド・ノーベル記念経済学スウェーデン国立銀行賞」という。賞金はスウェーデン国立銀行が提供するが、選考・授賞はほかの賞と同様に行われている。

日本でも非常に注目度が高く、16年に消費税引き上げが議論された際は、当時の安倍晋三首相がノーベル経済学賞受賞者のジョセフ・スティグリッツやポール・クルーグマンに助言を求めたことが話題になった。

毎年秋には、受賞者予想が盛んに行われる。たいへんな名誉であるだけに世界の有力研究者が自身の受賞を期待する。アカデミックな世界では、ノーベル賞の話題で盛り上がるのが年中行事だ。

──そのお祭りの見方を示すのが本書であると。

ノーベル経済学賞は祭りであると同時に、以降の経済学を方向づける機能を持つ。だから、祭りへの理解は全体への理解につながる。

例えば02年は、「人は合理的ではない」との前提で経済を分析する「行動経済学」分野のダニエル・カーネマンと、理論や仮説を実験によって検証する「実験経済学」分野のヴァーノン・スミスが共同で受賞した。今では、行動経済学と実験経済学がセットで見られるのは普通のことになったが、当時は「なぜこの2分野に同時授賞?」と多くの経済学者が、そして僕自身も、疑問を持った。

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