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年金や生命保険を飲み込む「プライベート・クレジット」の時限爆弾 リーマンショックを超える「次の金融危機」の主役

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プライベート・エクイティ資本主義が世界を食い尽くす
PEファームが猛烈な勢いで生命保険会社の買収を進めているその理由とは?(写真:まちゃー/PIXTA)
  • ブレンダン・バルー 元・米連邦検察官、元・米司法省反トラスト局プライベート・エクイティ担当特別顧問

INDEX

2008年のリーマンショックを経て、世界の金融システムは安全になったはずだった。銀行には厳しい資本規制が課され、無謀なマネーゲームは厳しく制限されたからだ。しかし、ウォール街の怪物たちは決して諦めなかった。新刊『プライベート・エクイティ資本主義が世界を食い尽くす』(ブレンダン・バルー著)から一部抜粋・再構成し、規制の網を逃れ、リスクをすべて国民に押し付けながら膨張し続ける、現代金融システム最大の「時限爆弾」の正体を明らかにする。

銀行に代わって「影の銀行」と化した巨大PE

2008年の住宅市場崩壊(大不況)の後、世界的な金融破綻を反省し、アメリカ政府は投資銀行に対して極めて厳しい規制を課した。

『プライベート・エクイティ資本主義が世界を食い尽くす』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

自己勘定によるハイリスクな取引が禁止され、手元に確保すべき最低資金(自己資本要件)が引き上げられ、厳格な「ストレス・テスト」が義務付けられた。

だが、この厳しい監視体制こそが、新たな金融怪物を生み出す引き金となった。

規制によって銀行がリスクの高い融資から一斉に撤退したため、その巨大な穴を埋める形で、プライベート・エクイティ(以下、PE)ファームが「影の銀行(シャドー・バンキング)」として進出したのである。

PEファームは、一般的な投資信託などのように情報開示の義務を負わない「プライベート・ファンド」の形態をとるため、規制当局の監視をほぼ完璧に逃れることができた。

自己資本要件も銀行に比べて圧倒的に低く、「システム上重要な金融機関(SIFI)」の指定も免れた。

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