しっとりとした乗り味も心地よい。各国のプレミアムブランドではスポーツ性を特化させ差別化を図るが、アウディの上位モデルでは過度な内外装の演出は避け、代わりに日常領域でのゆとりをクルマ全体で表現する。
乗り味を細かくみていく。大径でばね下が重くなる20インチタイヤ(255/40R20)をしっかり履きこなす取り付け剛性の高い前後サスペンションと、タイヤの動きを上屋(ボディ)に伝えないスカイフック的な乗り味は、アウディのフラッグシップであるA8を思わせる重厚なもの。
しかし決して鈍重ではなく、必要な路面の情報はハンドルやシートを通じて最小限、伝えてくる。試乗車にはエアサスペンションである「アダプティブエアサスペンション」(35万円で「アウディドライブセレクトアシスタント」とのセットオプション)が装着されていた。エアサスペンションはA5でも選べるが、A6では専用の減衰特性が与えられている。
サスペンションやステアリングのフィーリング
アウディドライブセレクトアシスタントは、かつての80年代後半から90年代の日本車が得意としていた走行状況を学習し、それに応じた各種走行モードを自動選択する機能だ。
過去の理論だし地味に思えたが、制御は緻密で有意義であることを実感した。試乗した御殿場周辺の山道では、勾配がきつくなったことをシステムが認識すると、メーター表示が部分的に切り替わり、登坂に適した走行モードに。結果、走りのリズムを崩すことがなかった。
大柄なボディ(全長5000mm×全幅1875mm×全高1465mm)だが、オプション装備の後輪操舵システム「オールホイールステアリング」(25万円)により最小回転半径は未装着モデルより0.6m小さい5.4m。これはA5(装着タイヤ:225/55R17)より0.2m小さい値だ。


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