すでに昨年10月の自民党総裁選で高市首相が勝利した後、旧安倍派の「裏金議員」たちが次々と復権。まずは「党の役職停止1年処分」となった萩生田光一氏が幹事長代行に抜擢され、「1年の党員資格停止処分」を受けた西村康稔氏も今年2月に選挙管理委員長に就任した。
世耕氏も「復党すれば、次の内閣改造で官房長官、あるいは衆議院側の官房副長官に就任するのではないか」と噂された。
もっとも、世耕氏は第2次安倍内閣で参議院側の官房副長官を務めたうえ、経産相なども歴任しており、衆議院側の官房副長官のポストは軽すぎるというのが実情だ。一方で、官邸内の執務室に閉じこもりがちの高市首相とコミュニケーションをとれるポジションにいることは、総理総裁を目指していると言われる世耕氏にとって大きな利点になることは間違いない。
問題は「みそぎは済んだのか」という点だ。世耕氏は、24年10月の衆院選で和歌山2区に出馬して10万票以上を獲得し、二階俊博元幹事長の三男・伸康氏を比例復活できないほどまでにたたきのめした。また、今年の衆院選では16万票以上を獲得し、その実力のほどを示すなど、2度の衆院選にわたってその強さを見せつけた。
政治家としての個人的な責任なら、これで「みそぎは済んだ」とされるだろう。だが、世耕氏が24年4月に旧安倍派の座長だった塩谷立氏とともに自民党から離党勧告を受けたのは、参議院での安倍派グループ「清風会」の会長だったためだ。党の幹部としての責任となれば、選挙結果だけでは済まされない。
「和歌山戦争」と「神奈川県連」の影
自民党和歌山県連は今年6月、拡大委員会に参加した約100人に対して、世耕氏の復党をめぐる意識調査を無記名で実施。「賛成」「容認」「反対」「時期尚早」「党本部に一任」の5つの選択肢に自由記述を加えて党本部に提出した。
石田真敏会長は「どちらかというと『容認』が多かった」と明かしたが、浅尾委員長は「県連からの文章は『賛成多数』と記されているのみで、『ぜひ(復党を)お願いしたい』といった内容は付されていなかった。その意味を確認したい」と慎重な姿勢を崩さなかった。
留意しなければならないのは、浅尾委員長の慎重な姿勢が暗示する背景だ。


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