1990年に東武鉄道に入社した宮原副管区長は鬼怒川温泉出身。長く駅の仕事に携わってきたいわば“駅のエキスパート”だ。入社直後は日光線の新鹿沼駅に配属。そこで約10年間勤務し、1年ほどの新栃木車掌区での乗務員経験を経て東武動物公園駅で初の助役を務めた。
「東武動物公園は半年でした。それから本社に移り、旅客サービス課や営業部管理課でだいたい5年ほど。2007年の春に大宮駅の助役になりました。大宮は2年8カ月いて、野田線全体を管轄する野田統括管区ができることになって、そこには5年くらいいましたね」
本社・現場などを行き来しながらも、キャリアの大半で駅業務に携わってきた宮原副管区長。22年4月から駅長を務めた森林公園駅が初めての東上線だった。
「鬼怒川温泉の人間からしたら、森林公園って言われても……って(笑)。正直まったくイメージは湧かなかったですよね。森林公園は東上線唯一の車庫がある駅ですから、運転業務に一番気をつかいました。そこで1年半やって1駅だけ移って東松山の駅長になりました」
「こども動物自然公園」の最寄り駅でもある
鶴ケ島駅以西の全駅を預かる坂戸管区では、東松山駅長が副管区長を兼ねることになっている。つまり、東松山・高坂の2駅を預かるだけでなく、管区全体を見ることも求められる。
「管区が非常に大きいので、全体をどう把握して運営していくのか。それを管区長と話しながら進める向きもあるので。ただ、いちばん大きいのは地域との連携です」
ベッドタウンとして、また大学のあるまちとして約9万人の人口を抱える東松山市。東上線では市内にある「埼玉県こども動物自然公園」の人気者、クオッカなどオーストラリアの動物を車体にあしらった「クオッカトレイン」を25年から運行中。同園の最寄り駅として高坂駅の存在感も高まっている。

