サッカーW杯で強豪のブラジルに敗れたものの、日本の健闘を称える声が広がる一方で、後味の悪い話として波紋を広げているのが、塩貝健人のブラジル軽視発言をめぐる一連の騒動である。
ブラジル戦前の練習後、記者団からブラジル代表の印象を聞かれた塩貝は「昔は強かったというイメージです」と返した。日本が過去にネイマールに多くの得点を奪われていると指摘されると、「昔のネイマールじゃないですか。今は大丈夫だと思います」と語った。これらの発言が日本国内のメディアで大きく報じられ、やがてブラジルにも伝わった。ブラジルではこれが侮辱的な発言だと見なされ、多くの人が怒り出す事態となった。
塩貝のインスタグラムのコメント欄には、100万件を超えるコメントが殺到した。その大半はブラジル人と思われるユーザーによるものであり、侮辱、罵倒、嘲笑、挑発的な言葉が大量に投稿された。ワールドカップという世界的なイベントの影響力の大きさを象徴する出来事だった。
ブラジルとの試合後、ブラジル代表のマテウス・クーニャは塩貝に対して5本指を立てる仕草をして「我々はワールドカップで5回優勝している」という意味の挑発的なメッセージを送ったことも物議を醸した。
ブラジルを一方的に貶めるようなことは言っていない
なぜ塩貝の発言はここまで大きな騒動を引き起こしたのか。そこにはいくつかの理由が考えられる。
まず、塩貝の元の発言を振り返ってみる必要がある。彼のインタビュー動画を見てみると、多くの人は意外な印象を持つはずだ。彼は記者の質問に対して、終始落ち着いた雰囲気で冷静に受け答えをしていて、発言にも態度にも問題になるような要素は全く感じられないからだ。

