もちろん、本作に関するすべての責任が福田監督にあるわけではない。これでGOを出したプロデューサー陣に大きな責任があることに違いないからだ。
大炎上したものの、マーケティング的には大成功している
酷評と炎上の末、本作の「公開中止・作り直し」を要求するファンによる署名活動まで巻き起こった本作。大炎上の末大コケ……となるかと思いきや、この逆境が新たな観客の取り込みにポジティブな作用をもたらした。なぜか。炎上が認知拡大に貢献し、本来のターゲット層以外にも広く知られることになったためだ。
その結果、公開翌日から台風による悪天候だったにもかかわらず、公開から3日で10.2万人の動員を記録した。
そもそも、本作の脚本・総監督を務めた福田監督は、実写化作品において優秀な成績を残してきた。決して高くないであろう予算に対し、実写映画では大ヒットと言われる10億円前後の興行収入をコンスタントに叩き出している。
一方、歴代劇場版『ケロロ軍曹』4作品の最高興収は約6億円。制作費を回収しつつ、今後のアニメシリーズの糧にするためにも一定水準の興行収益は必須だったのだろう。だからこそ、コンスタントに10億円前後の興行収入を取れるヒットメーカーである福田監督に依頼したのは理解できる。
実際、公開3日で約1.5億円の興行収入を達成しており、10億円ベースでの着地が見えている状況だ。劇場版『ケロロ軍曹』の歴代最高売上になる見込みとなっている。こうした数字だけを見れば、大ヒットと言って差し支えないだろう。『鬼滅の刃』や『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』などのメガヒット映画と比較して「ヒットしてない」と感じる人もいるかもしれないが、邦画作品の興収10億円は本来大ヒットと評価されるレベルなのだ。
大炎上の一方で、優秀な成績で終わりそうな『新劇場版☆ケロロ軍曹 復活して速攻地球滅亡の危機であります!』 。豪華な入場特典もあり、ますますの動員を見込んでいる。内容の否はあれど、チケット代をドブに捨てるほど酷い作品ではないはずだ。劇場に足を運ぶ機会があれば、ぜひその目で確かめてみてもらいたい。

