言い換えると、中古車価格が高騰していた車種でも、需要が落ち着いたり増産体制が整ったりすれば、納期は短縮されて中古車価格も下がってくる。
例えば、現行型の日産「フェアレディZ」が22年に登場した直後は、受注を停止する時期があった。その時の中古車価格は、新車価格の1.5倍前後に高騰していた。
需要が落ち着き、日本仕様の生産も適正化されて納期が3カ月程度に縮まると、高騰していた中古車価格が一気に下がった。中古車の価格高騰は、長続きするとは限らず、とても不安定だ。
ランドクルーザー300の中古車価格は、前述のとおり今でも新車価格の1.4倍前後で推移しているが、以前は2倍近い価格で売られていたこともあった。発売から約5年を経過した今は、以前に比べると需要が下がり、これでも中古車価格は下がっていると言える。
トヨタ「アルファード」も同様だ。現行型が23年に発売された直後は、納期が1年前後まで延びて受注を停止した。この時のアルファードの中古車価格は、新車価格の1.5~2倍に高騰したが、今は納期が縮まり、中古車の平均価格は新車と同等かそれ以下だ。
需要の少ない地域に在庫車がある場合も
こんな状況だから、クルマを投機対象として考える人もいた。しかし、中古車価格は、新車の納期や受注状態で大きく変わるから、投機の対象と考えるのは危険だ。高く売れると思って買った車種が、一般的な売却額に下がることもある。
その一方で、都市部の販売会社では完売になり、受注停止して久しい人気車が、需要の少ない地域では、在庫車として残っていることもある。
取材を進めると、26年7月上旬時点でシビック タイプRの標準グレードが未登録の状態で残っていた。
標準グレードの価格は499万7300円。価格を617万9800円に高めたレーシングブラックパッケージに比べると、色以外はほぼ同じだ。
