それでも販売店では「ランドクルーザーFJは、発売直後に納期が大きく遅延して、すでに受注を停止した。受注再開のメドは立っていない」という。
そうなるとランドクルーザーFJも、ほかのランドクルーザーシリーズと同様、中古車が新車を上まわる価格で売られるだろう。
ホンダ「シビック タイプR」は、26年7月上旬時点で受注を停止させており、中古車市場では600万~700万円で流通している。
最近まで新車として販売されていたシビック タイプRは、「レーシングブラックパッケージ」のみで、価格は販売を終えたタイプRの標準仕様よりも100万円以上高い。この仕様と比べても、標準仕様のシビック タイプRの中古車価格は1.1~1.2倍に達する。
スズキ「ジムニーノマド」は、受注を停止させていない。それでも販売店では「ジムニーノマドは増産しているが、納期は依然として長く約2年に達する」という。
そのために中古車が高値で取引され、新車価格は292万6000円だが、中古車価格は300万~400万円だ。400万円となれば新車価格の約1.4倍になる。
なぜ受注停止が起こるのか?
トヨタの場合は、納期が6カ月から9カ月程度に延びると、受注を停止させることが多い。受注を止めないと、納期が著しく遅延したり納車を待つ間に改良が実施されたり、価格変更が起こるなど不都合が生じるからだ。
そこで受注を停止すると、受注再開の時期もわからず「買えないクルマ」になる。その結果、高年式の中古車を求めるユーザーが増えて、中古車価格が高騰する。
トヨタに限らず、納期の著しい遅延や受注の停止は、中古車価格が新車価格を超えるなど流通の混乱を生じさせる。中古車価格を直接吊り上げるのは、転売するユーザーや中古車業者だが、メーカーが国内需要に見合う台数を供給していれば、転売も中古車価格の高騰も生じない。
根本原因は、国内需要に見合う生産量を確保できないメーカーの体制にある。
