以前、本連載で取り上げたコンビニオーナーの事例も似ている。夫と子どもを交通事故で立て続けに失った女性は、コンビニの店内はきれいに保ちながらも、自宅はゴミ屋敷になっていた。家への関心が失われたとき、ゴミ屋敷へと変わり始めてしまうのだ。
玄関の引き戸を開けると、まず物量に圧倒される。下駄箱の上から天井近くの棚にいたるまで、靴が入っていた段ボール箱が隙間なく積み上げられ、どれも埃をかぶっている。足元を見ると、靴を脱ぐスペースはパンパンに膨らんだゴミ袋で塞がれていた。
奥へ進むとリビングがある。床を埋め尽くすのは、開封されたままの段ボール箱、バラバラに散らばった書類や雑誌、チラシの束だ。
その隙間に、ハサミやペン、レジ袋、飲みかけのペットボトルなどが無造作に転がっている。キッチンの左右には背丈ほどの食器棚や冷蔵庫が並び、人が1人通るのがやっとの狭さだ。
白骨化した猫の死骸が…
和室も同じだった。床には黒や緑のゴミ袋、ミカンの段ボール箱、大きな白い袋などが重なり合い、スタッフの膝近くに届くほどの高さまで埋まっている。
窓際にはテレビや棚が見えるが、手前に置かれたモノに阻まれて近づくことすらできない。押し入れに入っていた段ボール箱には、ネズミにかじられた跡があった。
忘れてはいけないのは、1階に加えて2階と屋根裏部屋まであるということだ。急な階段を上ると、1階と同様、いやそれ以上のモノが2階の3部屋すべてを埋め尽くしていた。1つの部屋に関しては天井までモノでいっぱいで、暗闇である。

