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ライフ #ジモトのアタリマエ──観光客の知らない知恵と常識

宵山も山鉾巡行も、祭りの「ほんの一部」だった…京都に住んで30年で"よそさん"が知った祇園祭の"ジョーシキ"

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祇園祭、宵山の風景。夜空に提灯が映える(写真:farmer/PIXTA)
  • 江角悠子 フリーライター、編集者
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さて、ここからはよそさんの私がどんなふうに祇園祭を楽しんでいるかを紹介したい。屋台が出て賑わうのは前祭だが、私は逆に後祭の落ち着いた雰囲気を楽しむことが多い。後祭は、昭和41年から前祭と合同で行われるようになっていたけれど、2014年に約半世紀ぶりに復活。再び、本来の形である2日間で執り行われるようになった。後祭では屋台が並ばない分、じっくり山鉾が見られるような気がしている。

見て回るには、昼間のほうが人は少なく都合がいい。けれど、夜、提灯に明かりが灯って山鉾が照らされる様子はとても幻想的だ。夜バージョンも見たい私は、夕暮れから行って、昼と夜、その両方の風景を眺めて楽しんでいる。

夜になると提灯が灯り、宵山の情緒がいっそう深まる(写真:筆者撮影)

山鉾は全部で34基あり、そこに祀られている神様も由来も装飾もそれぞれとても個性がある。「蟷螂山(とうろうやま)」には、カマキリのカラクリ人形があり、カマを動かす愛らしい姿は子どもたちにも大人気。カマキリが動いてくじを引いてくれる「カマキリおみくじ」には、行列ができているのをよく見かける。

大海原を行く船を思わせる「大船鉾」を下から見上げた様子(写真:筆者撮影)

「大船鉾」はその名の通り船のカタチをしており、これが海ではなく、京都の街を進むのかと想像するだけでも興味深い。船の鉾に上がって見学することもできる。中まで入ってみるとけっこうな高さがあり、巡行に参加する人は、これに揺られて運ばれていくのか……ちょっと怖いなどと想像したりして楽しんでいる。

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