大河ドラマ「豊臣兄弟!」において羽柴秀吉・秀長兄弟が仕える織田信長は小栗旬さんが演じています。その信長には織田信澄という甥がおりました。同ドラマでは信澄は緒形敦さんが演じます。
信澄の父は信長の実の弟である織田信勝です(かつては信行とよく呼称・記述されていました)。ところが信勝は兄・信長に背き、抗争を繰り返します。母の土田御前の取りなしもあり、信勝は信長から赦免されますが、それでもなお信勝は信長に敵意を見せ、謀反を企てました。
信勝謀反の兆候を信長に密告したのは、『信長公記』(信長の家臣・太田牛一が著した信長の一代記)によると柴田勝家とされます。
その知らせを聞いた信長は病と称して、一切外出しなくなります。土田御前と勝家は「御兄弟なのだから、お見舞いに行かれるのがよい」と信勝に見舞いをすすめました。
清洲城に見舞いに赴いた信勝は「清洲北矢蔵、天主、次の間」において、信長の命令を受けた河尻秀隆などに殺害されるのです。信勝を殺害した信長ですが、信勝の嫡男・信澄の命をとることはありませんでした。
命を助けられた信澄の運命
『寛政重修諸家譜』(江戸時代後期の寛政年間に江戸幕府が編修した系譜集)によると、信勝殺害後、信長はまだ幼少の信澄と対面。この時、信長は柴田勝家に信澄を養育することを命じたと言います。
天正2年(1574)3月、信長は正倉院に収蔵されている名香「蘭奢待」を観覧するため、大和国に赴きますが、その時に信澄も「御奉行」として同行していました。『信長公記』にはこの時、信澄は「津田坊」と記述されています。

