「このシリーズは、おもちゃの葛藤を描いてきました。人間の子どもは背景のような存在でした。『誕生日パーティがある』『大学に行く』という出来事の描写はあっても、その子が何に苦しんでいるのかは語られませんでした。今回はそこにしっかり時間が割かれます。おもちゃがテクノロジーの登場に苦しむ話でありつつ、ボニーの苦しみを描くものでもあるのです」(コリンズ)
「あの年齢の子にとって、友達を作るのは楽ではありません。私たちにもそんな経験がありますよね」(スタントン)
CGの進化がストーリーに深みを与えた
しかし、このタイミングでその部分に焦点を当てたのには、別の理由もある。CGアニメーションは、かつて人間の描写を苦手としていたのだ。事実、第1作目の『トイ・ストーリー』には、アンディがほとんど登場しない。人間が主人公の『Mr. インクレディブル』が公開されたのは、オリジナルの『トイ・ストーリー』の9年後である。以後、テクノロジーの進化により、人間のキャラクターは、髪といい、肌の質感といい、非常に美しくなった。
初の長編CGアニメーション映画だった1作目でできなかったことは、ほかにも多数ある。たとえば、水は絶対に出てこない。主要なおもちゃのひとつにグリーン・アーミー・メンが出てくるのも、当時のテクノロジーで描きやすかったからだ。
今日は、技術面で不可能なことはほぼなくなった。制作スタッフの人数も1作目とは比較にならない。だからといって、楽々と進むわけではないという。
「おかげで、ストーリーやシーンをより良くするためにもっと時間が使えるようになりました」と、共同監督のケンナ・ハリス。できないことがないからこそ、新たなアイデアが浮かぶたびに試していけるのだ。

