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都立高校にすればよかった…"無償化"特需で生徒急増した「私立」想定外の惨状、次々と改革打ち出す「都立」に回帰の兆し?

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私立人気が高まる中、実は「都立回帰」の兆しが見られるという(写真:ふじよ/PIXTA)
  • 東田 高志 高校受験塾講師・教育系インフルエンサー
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ここに来て、都立高校改革のギアが加速していることも、都立志向への揺り戻しを予感させる。

東京都の進学指導重点校では、22年度に立川高校(立川市)が創造理数科を設置して以来、大きく躍進している。同校の科学系部活動に所属する生徒は、「予算が潤沢で、活動には手厚い補助が出る」と話す。高度な研究機材がそろい、フィールドワークも充実。部員数は7年前の約2倍に増加したという。

2年生の希望者を対象としたアメリカ研修やタイとの交換留学など、世界を体感する機会も豊富だ。今春は東京科学大の総合型選抜で3人が合格したほか、東北大や国公立医学部などへの学校推薦型・総合型選抜による国公立大合格者数も過去最多を記録した。まさに飛ぶ鳥を落とす勢いである。

ライバル校の国立高校(国立市)もグローバルな視点から新たな取り組みに動き出している。25年春には、創立以来初となるアメリカ・ボストンでの海外研修(1~2年生の希望者対象)を実施。放課後に開催した「海外大学等進学講座」には40人の生徒が集まったという。

入試や学び、「多様な生徒」に対応して進化

同じ多摩エリアには昨年度、まったく異なるタイプの学校も開校した。立川緑高校(立川市)は、主に不登校経験者を受け入れるチャレンジスクールだ。昼からも通学できる3部制で、個性を重視し、多彩な選択科目から自由に時間割を組めることが特徴である。

昨年、1期生の保護者に話を聞いた。新しい校舎の下、生徒たちは「自分たちで学校をつくる」という気概にあふれているという。

多様な生徒に対応するため、入試制度も変わりつつある。深沢高校(世田谷区)は26年度入試にて、画期的な選抜制度を導入した。学力検査の得点と調査書点(内申点)の比率を、従来の7対3に加え、調査書点を含まない10対0でも算出し、高い方を採用して選抜するというものだ。

この方法であれば、内申点が極端に低くても、当日の学力検査で得点を獲得できれば合格を目指せる。残念ながら今春の深沢高校は定員割れとなり、制度の効果を十分に検証するには至らなかった。しかし、この仕組みがほかの都立高校にも広がれば、不登校や特性上の理由で内申点を得にくかった受験生に新たな道が開かれる。今後の広がりに期待したい。

都立高校の改革は「不登校へのセーフティネット」を広げる一方で、「尖った才能の受け皿」としても進化を遂げている。

都内の通信制・定時制高校の最高峰と目される新宿山吹高校(新宿区)は、従来の通信制・定時制では受け止めきれなかった高学力層に支持されている。御三家私立や都立進学校からの転学も多く、東大合格者も輩出している。

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