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円売りの理由が変わった…1ドル160円はもはや通過点か?さらなる円安を阻止する〈日銀の利上げ幅〉は?欧米ともタカ派

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米・欧・日の中央銀行とも利上げ方向だが、タカ派度合いには差がある(中央撮影:梅谷秀司、左右:ブルームバーグ)
  • 唐鎌 大輔 みずほ銀行 チーフマーケット・エコノミスト
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問題は、中立金利と思しき水準まで利上げされたとして、その時の円相場がどのような状況に立たされているかだろう。中立金利の領域に踏み込んでもなお、円安が修正されていないのだとすれば、中立金利を超えた水準まで利上げする展開がないわけではない。

1999年2月に無担保コール翌日物金利が誘導目標に設定されて以降、日本の金融政策運営が利上げ主導で実質金利の水準を着々と押し上げ、明確な引き締め局面に突入したことはない。基本的に実質政策金利が大きなプラスだったのはインフレ率がマイナスだった時代である。

「真の実質政策金利」はもっと低い

現状、実質政策金利は6月の消費者物価指数(除く生鮮食品、以下単にコアCPI)を前提とすれば▲0.40%(1.00%−1.40%)とプラス圏復帰が目前にも見受けられる。しかし、高校授業料無償化やガソリン補助金などの影響を背景としてCPIが人為的に押さえられているため、「真の実質政策金利」はより低い水準にあるはずだ。

この点、今年4月の特殊要因を除いたコアCPIは前年比2.8%まで押し上げられるため、「真の実質政策金利」は▲1.80%(1.00%−2.80%)まで下がっているという考え方はある。円安の憂いが続く限り、実質政策金利の低さが複眼的に問題視され、利上げ実施の理由に使われる状況は当面、続くと予想したい。

通貨防衛を企図する利上げの必要性は理解されやすい部分もあるため、2027年以降、中立金利超えの利上げが行われるとすれば、やはり為替相場次第ということになる。

利上げの終着点は1.50%〜1.75%か

今回の利上げ局面の終着点となる金利「ターミナルレート」をどう見るべきか。

今回、公表文には「消費者物価の基調的な上昇率が2%の「物価安定の目標」を超えて上振れていくリスクがある」との表記が見られた。基本的にはビハインド・ザ・カーブへの懸念を抱えつつ、利上げ路線は当分続くだろう。

ターミナルレートについては現状1.50~2.00%までさまざまな意見が見受けられるが、年内にECBに加えてFRBも利上げを再開し、少なくとも2027年いっぱいは利上げ路線(3回程度の利上げ)が続けられる可能性がある。

円安抑止の観点からは26年中に最低1回、27年中に最低2回の利上げをしなくては、内外金利差拡大の観点から円売りが加速する懸念が強いのではないか。つまり、27年にかけてあと0.75%ポイント(1.75%まで)の利上げを見込むことになる。

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