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政治・経済・投資 #日銀 31年ぶりの1%

円売りの理由が変わった…1ドル160円はもはや通過点か?さらなる円安を阻止する〈日銀の利上げ幅〉は?欧米ともタカ派

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米・欧・日の中央銀行とも利上げ方向だが、タカ派度合いには差がある(中央撮影:梅谷秀司、左右:ブルームバーグ)
  • 唐鎌 大輔 みずほ銀行 チーフマーケット・エコノミスト
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日銀の次回利上げが9月であろうと、10月であろうと、今後は利上げの「有無」ではなく欧米対比の「ペース」が争点になるという意味で、過去2年間とは異なった環境に立たされるだろう。常に「相手がある話」の為替市場が争点になっている以上、国内の政治・経済・金融情勢を斟酌する余地は徐々に小さくなっていかざるを得ない怖さがある。

以上のように、日米欧三極の中銀の勢力関係を総括してみると、利下げ局面を終えて利上げ局面に「戻ってきた」という欧米に対し、未だ逡巡しながらの利上げにしか動けない日本という構図が際立つ。タカ派度合いという尺度に当てはめた場合、「ECB>日銀≧FRB」というのが本稿執筆時点の勢力関係と見受けられ、円安を押さえたい観点に立てば、非常に窮屈な環境である。

イラン合意でも買い戻されない円

なお、本稿執筆時点では政府高官からイランとの戦闘終結に向けた14項目の覚書全文が明らかにされており、今度こそ事態が終息に向かいそうな機運が高まっている。これに伴って原油価格は顕著に下落し、株価がこれを好感するなど、資産価格の修正も順次進んでいる。為替市場全体でもドルを買い戻すムードが相応に強まっている。

しかし、円だけは買い戻されていない。結局、2022年以降の実効相場で示されてきた「円だけは要らない」という基本的潮流が続いていると言わざるを得ない。

「中東情勢の安定化に伴って需給の悪化が辛うじて回避される」という朗報と入れ替わるように、「欧米中銀の利上げが再開される」という(日本にとっての)悪報が意識されているのではないか。言い換えれば、テーマが「需給の円売り」から「金融政策格差で円売り」にシフトしつつあるという可能性がある。

毎回同じ結論に至ってしまうが、この期に及んで日本が能動的に円売りを抑止できるとしたら、それは金融政策における持続的な利上げが王道ということにならざるを得ない。1ドル160円が新しい下限として機能しそうな状況下、170円の声を聞かないためにも当面の継続的な利上げが要求されそうである。

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