「佐久間宣行のNOBROCK TV」では、6人それぞれがバラエティタレントとしての新たな才能を発掘され、育てられてきた。彼女たちは個性を生かして刺激の強いバラエティ的な企画に全力で挑んできた。このチャンネルの視聴者は、プロデューサーの佐久間と共に彼女たちの成長の過程を見守ってきている。その積み重ねが1つの形をもって結実したのが今回のプロジェクトなのだ。
DRAW♡MEが多くの人の心をつかんでいる理由は、彼女たちの「不完全さ」にある。一般的なアイドルグループにおいては、オーディションで選ばれた実力のあるメンバーが、プロとしての技術を磨いてデビューを果たす。しかし、DRAW♡MEはそういうものではない。
バラバラの経歴を持つ女性たちがYouTubeチャンネルという場でたまたま出会って、ユニットを組むことになった。この「素人っぽさ」や「即席感」は彼女たちの弱みではなく強みである。視聴者は彼女たちの活躍を間近で見守ってきたからこそ、応援したくなる。
アイドルやモデルとしての挫折経験も
実のところ、メンバーそれぞれがアイドルやモデルとして挫折を味わい、くすぶってきた過去がある。そんな彼女たちの魅力は磨き上げられた完璧さではなく、生々しい人間性にある。
佐久間はさまざまな企画で彼女たちの人間味の部分に潜む面白さを引き出してきた。そんな6人がユニットとして集まったとき、そこには特殊な一体感が生まれる。彼女たちは単なる寄せ集めではなく、寄せ集めだからこその輝きを放っているのだ。
視聴者にとって彼女たちは、突然現れた新人アイドルではない。長く見守ってきたチャンネルの登場人物なのである。そんなバラエティタレントのイメージが強い彼女たちが、あえて慣れない歌やダンスに挑むからこそ、そこには通常のアイドルとは異なる物語が生まれる。歌唱や振付の巧拙だけではなく、「この人がここまで来た」という履歴そのものが感動に結びつくことになる。
バラエティ番組発のアイドルという意味では、1990年代に一世を風靡したポケットビスケッツや野猿などにも通じるものがある。視聴者は番組を通じて彼らの結成過程や練習風景を見守り、出演者の物語を共有した。バラエティ番組の演出を手がける佐久間がプロデュースするDRAW♡MEも、間違いなくその系譜にあると言える。

