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ライフ #神童だったあの子の今

「偏差値95」で京大首席合格のかるた名人が少年時代に抱えた"偏り"…短所が才能に変わった今、思い返される母の姿

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粂原さん
小学校のときには先生から「段違いな天才」と評された(写真:粂原さん提供)
  • 新倉 和花 東京大学法学部卒・麻雀プロ
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現在、粂原さんはオンライン個別指導塾「となりにコーチ」を15年以上にわたって運営し、講演活動、執筆活動を続けている。

また、認知特性研究の第一人者である、医師の本田真美氏とともに、「本田式認知特性研究所」を立ち上げ、一人一人に合った勉強法を研究している。

著書は累計10冊を超え、『偏差値95の勉強法』や、認知特性をテーマにした『わたしにぴったりの勉強法を教えてください!』など多岐にわたる。

群馬県安中市の観光大使も務め、競技かるたの裾野を広げる活動にも携わる。本人の言葉を借りれば、「仕事もかるたも趣味も、互いに影響し合って好循環している状態」が理想だという。

あのときの母の支えがなければ、今の僕はない

取材の最後、自身の幼少期をどう総括するかを尋ねると、粂原さんは少し考えてから、静かに答えた。

「集中の偏りは、放っておいたら問題行動として処理されていたかもしれません。でも、母がそれを『矯正すべき欠点』ではなく『そういう子』として受け取ってくれた。段取りだけ横で整えて、中身には口を出さなかった。それがなかったら、今の僕はないと思うんです」

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神童と呼ばれた子どもの行く先は、必ずしも華やかな称号の連続ではない。むしろ、早熟さや偏りが日常生活と衝突したとき、誰が、どう寄り添うか。そこで子どもの未来は静かに分岐していく。

生後8カ月で言葉を話し始めた少年は、今、人が自分の特性と出会いなおすための言葉を、毎日のように書いている。

(写真:粂原さん提供)

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