特に告発者であり、被害者として発言したはずの中山さんは、わずか数日後に発言を撤回して謝罪し、仲間やスタッフに迷惑をかけ、仕事を失いかねない事態に追い込まれてしまいました。
彼らの悔しさは一定の理解ができる一方で、自分だけでなく仲間や関係者、ひいては業界を守ることもプロに求められる姿勢であり、芸歴25年前後のベテランなのになぜそれができなかったのか。
この点については「年齢や経歴を問わず、コンプライアンスだけでなく、メディア出演やネットリテラシーなどの講習も行うべき」という芸能事務所における教訓のようにも見えます。
不用意な書き込みに名誉毀損のリスク
当初ネット上は「いじめは許されない」というコメントが多くを占めていましたが、徐々に「『言わなきゃよかった』というだけの話」というニュアンスに変わりました。いじめやハラスメントの告発は世間に向けてではなく、専門の部署、公的機関の相談窓口、弁護士、犯罪行為の場合は警察に行うことの必要性を痛感させられます。
これは私たちも同様であり、ネット上で個人を特定できる書き方で告発すると思わぬ批判を浴び、名誉毀損罪などに問われるリスクが考えられます。また、今回のような芸能人の告発に反応して、ネット上で無関係の人をいじめ加害者と決めつけ、社会的評価を害するようなコメントを書き込むと名誉毀損に該当しかねません。
その意味で今回の騒動は、私たちもネットなどのリテラシーを学び続けていく必要性を感じさせられるものと言っていいでしょう。くれぐれも個人を断罪することをエンターテインメントとして楽しまないようにしたいところです。
