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芸人たちの「いじめ告発」になんともモヤるわけ…芸歴25年の40代ベテラン芸人たちが今、いじめを訴える"哀しい事情"

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中山功太 パンサー尾形
配信コンテンツでの告発が賛否を呼んだ、中山功太さん(右)とパンサーの尾形貴弘さん(画像:それぞれ本人のSNSより)
  • 木村 隆志 コラムニスト、人間関係コンサルタント、テレビ解説者
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たとえば中山さんと尾形さんのコメントが登録者数100人程度のYouTubeチャンネルで公開されたとしても、似たような反響があったでしょう。

2人は「積年の恨みを晴らしたい」という思いが強かったのか。それとも「プロとして求められたことに応えたい」という思いが強かったのか。あるいは両方の思いがあったからこそ、あのような強い言動になってしまったのか。

いずれにしても確かなのは、無関係な先輩、スタッフ、スポンサーなどに迷惑をかけ、ファンを悲しませたたうえに、自分も精神的に追い込まれてしまったこと。鬱屈した気持ちを晴らすどころか自己嫌悪が募り、今後の活動が危ぶまれる苦境を招いてしまいました。

芸人には独特なルールや矜持がある

中山さんも尾形さんも、いじめの被害者である可能性があり、追い込まれていているにもかかわらず思いのほか同情の声が少ないのは、告発の方法と内容に問題があったからでしょう。

中山さんは「今、普通にむちゃくちゃ売れてますし、みなさん良いイメージ持ってると思う」、尾形さんは「やっぱ頭はいいし、腕は確かだから。面白いんだけど人としては終わってる」などと、世間の人々に“犯人捜し”のヒントを与えていました。

このヒントは「出演コンテンツを盛り上げる」というより「コンテンツ終了後にネット上を盛り上げる」ものとして騒動を大きくするものにほかなりません。いじめの真偽や被害の程度はわからないものの、人々の怒りをあおり、芸人としての活動どころか家族の生活をも危うくさせかねないコメントのように見えました。

こういう言い方をしてしまうと、相手が特定されるまで収拾がつきません。ネット上には容疑者のように何人かの芸人が名指しされ、それぞれの関係者にも迷惑をかけてしまいました。

さらに「芸人界隈にはこんなにいじめがある」という全体のイメージを悪化させてしまったことも含め、罪深さを感じさせられます。

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【一般論を持ち込んでネット上で議論する人々】

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