1位の生野区(24.45%)には3万1019人もの外国人が居住する。同区は日本最大級のコリアンタウンを擁することで知られ、日本統治時代の1922年に大阪―済州島間を結ぶ定期便「君が代丸」が就航して以来、朝鮮半島にルーツを持つ住民が集住してきた。
在留資格別に見ると、「特別永住者」が1万4261人と5割近くを占める。近年は韓国・朝鮮系がゆるやかに減少する一方、中国・ベトナム・ネパールといった国籍の「ニューカマー」が急増している。
とりわけ、ネパール人はこの3年で約2.5倍(791人→1977人)に膨らみ、増加の絶対数では中国・ベトナムを上回る。ミャンマーもゼロから843人へと急増した。区内で暮らす外国人の国籍は、いまや80を超える。
2位の浪速区(18.13%)と3位の西成区(16.06%)は、大阪市内の「観光×国際化」エリアだ。浪速区では2022年4月、約40年間未開発だったJR新今宮駅前の遊休地に「OMO7大阪 by 星野リゾート」が開業。西成区の「あいりん地区」(釜ヶ崎)では、かつての日雇い労働者向け簡易宿泊所が1泊1500〜2500円の外国人バックパッカー向け施設へと次々に改装された。
在留資格別に見ると、両区とも特別永住者中心の生野区とは性格が異なることがわかる。浪速区は「技人国」3041人と「経営・管理」646人を抱え、「留学」も3440人。西成区は「留学」が4493人と区内全体の26.6%を占める。
山谷(東京都台東区)、寿町(横浜市)と並ぶ「日雇い労働者の街」は、いつのまにか日本語学校や専門学校、宿泊施設が混在する多国籍タウンへと変貌していた。
蕨市の「数字に表れない」事情
4位の新宿区(14.53%)は5万1263人の外国人を抱え、外国人住民の絶対数では江戸川区(5万1999人)、埼玉県川口市(5万1698人)に次ぐ3位。国籍は世界135カ国・地域に及ぶ。国内最大級のコリアンタウン・新大久保を擁し、中国人が最多(37.6%)、続いて韓国(18.6%)、ネパール(10.5%)、ミャンマー(6.6%)の順となる。
新大久保から高田馬場にかけての一帯は日本語学校が集積する「留学生の入口」でもあり、ネパール人は3年で2431人から5399人へと倍増。21年のクーデター後に急増したミャンマー人もゼロから3373人に増えた。一方、絶対数で最大の伸びを見せたのは中国で、この3年間で4991人増と一気に膨らんだ。
在留資格別では「留学生」は1万7229人と、日本の市区町村でも最大規模。加えて「技人国」7985人、「経営・管理」1301人、「高度専門職」908人、「教授」143人と、留学・専門職・研究の全方位で外国人エリート層を抱える。
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【外国人住民がゼロの自治体も】
