4位の南牧村も八ヶ岳野辺山高原を擁する高原野菜産地で、川上村と同じ構造を持つ。こちらも在留外国人713人のうち特定技能1号(525人)をはじめ、労働力が91%を占める。日本農業の労働力構造の縮図が垣間見える。
一方、2、3位の占冠村と赤井川村は、いずれも北海道のスキーリゾート所在地。占冠村には15年に中国フォースン・グループ傘下の企業が運営会社を取得した「星野リゾートトマム」が、赤井川村には同系列のクラブメッドが運営する「キロロリゾート」が立地する。23年12月には2年間のリニューアルを経て「クラブメッド・キロロ グランド」が再開業した。
国籍別では、両村ともインドネシア人が3年で大きく伸びたのが特徴的だ。赤井川村では2人から84人に、占冠村でも11人から81人へと大きく膨らんだ。中国人や台湾人、フィリピン人なども増えており、両村の在留外国人の国籍数はそれぞれ40カ国前後と多様化している。
在留資格別に見てみると、両村とも技術・人文知識・国際業務(技人国)、企業内転勤、技能、特定活動といったリゾート運営に関わる多様な就労資格に分散している。とくに多国籍企業の本社・支社間の人材異動に使われる「企業内転勤」資格は、占冠村で3年前の19人から67人へ、赤井川村ではゼロから79人へと急増した。外資系運営企業が海外スタッフを社内転勤という形で日本に送り込んでいる姿が、数字にそのまま反映されている。
人口5万人以下では「日本のブラジル」がトップ

続いて、人口1万人超~5万人以下(688自治体)の区分で1位となったのは大泉町(群馬県、22.61%)。同町を含む群馬県南東部は国内屈指の工業地帯で、中島飛行機の系譜を継ぐSUBARUやパナソニックなどの工場が立地する。1990年の入管法改正を受けて日系ブラジル人の受け入れが本格化し、以来30年以上にわたって「日本のブラジル」と呼ばれてきた。
同町では、在留外国人9417人のうち永住者・定住者・配偶者などの身分系資格が7205人と76.5%を占めており、「出稼ぎの外国人」ではなく「根を下ろした住民」が街を形づくる構造が際立っている。現在もブラジル人が外国人の約54%を占める最大勢力で、街には店内の値札や看板のポルトガル語表記が並ぶ。
近年はネパールをはじめ、フィリピン、インドネシア、ベトナムなどアジア系も急増。伝統的な南米日系コミュニティーと新たなアジア系移民が共存する多国籍タウンへと変わりつつある。
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【リゾートと研究が共存する街】
