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ライフ #廃墟モールの経済学

明るい廃墟からやや改善も"致命的な欠点"が…千葉ニュータウンの「モール廃墟化」の歴史と、ロピアでも復活しきれぬ現実

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BIG HOPガーデンモール印西
「BIG HOPガーデンモール印西」の廃墟化と復活が示すものとは?(写真:筆者撮影)
  • 坪川 うた ショッピングセンター研究家・ライター
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日本初のアウトレットモールとして賑わい、そして廃墟化した「リズム」の復活は、1年後の12年6月から始まる。「リズム」の建物を活用して、イオンモールとエス・オー・ダブリューが「ソヨカふじみ野」として再生したのだ。

「ソヨカふじみ野」では大型モールとの差別化を狙って、日常利用のテナント約40店舗がそろえられた。また、雨に濡れるというオープンモール(屋外型)の欠点を補うために、ひさしが設けられた。

店舗の出入口前にひさしが付いている(写真:筆者撮影)

その後、施設の運営管理がエスコングループに変わり、21年4月に「トナリエふじみ野」へ改称され今に至る。「トナリエふじみ野」はロピアやセリアをはじめとする日常利用のテナントで構成されており、空き区画も少なく買い物客が行き交っている。アウトレットモールとしては廃墟化してしまったが、日常利用のモールとして復活したのである。

「トナリエふじみ野」本館には、ロピア・セリア・ドラッグセガミなどが出店している(写真:筆者撮影)

運営会社と核テナントが重要

「BIG HOPガーデンモール印西」と「リズム」はいずれもアウトレット店舗を集めたモールとしてオープンした。しかし、より大型の競合に太刀打ちできずに廃墟化。運営会社の破綻も廃墟化の一因となった。その後、運営会社が変わり、日常利用のモールとしてリニューアルされ、核テナントにロピアが出店して復活した点も共通している。

両施設の失敗と復活の歴史は、モールにとっていかに「運営会社」と「核テナント」が重要かを示している。

「BIG HOPガーデンモール印西」は複数の空き区画を抱え、完全復活には至っていない。しかし観覧車や豊かな植栽、外観にこだわりが感じられ、ただハコモノを作ろうとしたのではなく楽しい場所を生み出そうとしたのが伝わってくる。

「BIG HOPガーデンモール印西」の植栽や外観からは楽しい場所を生み出そうとしたこだわりが感じられる(写真:筆者撮影)

日常生活に楽しさを提供するモールとして、さらに活気を取り戻すことに期待を寄せたい。

【前編】「オープン8カ月で運営会社が破綻」「フードコートは銀だこ、丸亀、すき家などが撤退」…千葉の「やや廃墟なモール」盛衰の訳 では、「BIG HOPガーデンモール印西」をショッピングセンター研究家の坪川うたさんが訪問。豊富な写真とともに、一時は「明るい廃墟」とまで言われるようになった経緯を詳しく解説している。

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