与野党による社会保障国民会議で給付付き税額控除の検討が始まった。夏前をメドに中間取りまとめをするという。もっともゼロからの議論のため、先行きは定かでない。本稿では筆者も参加した東京財団政策研究所の提言に基づき、給付付き税額控除導入への第一歩について述べたい。
給付付き税額控除導入の課題
その1つが実施の方法だ。先行事例としてはアメリカの稼得所得税額控除がある。アメリカでは所得税の確定申告が一般的なため、税務署が国民の窓口となっている。所得税額を超過する税額控除を給付の形で還付するのは容易だ。
他方、わが国では源泉徴収が一般的だ。いったん徴収した税金・社会保険料を年末調整を経て改めて還付するのは事務的に大きな負担となりかねない。
公金受取口座を活用した給付が現実的だろう。公金受取口座とは公的な給付の振込先としてマイナンバーとひも付けて登録する預貯金口座である。給付付き税額控除を受けるには公金受取口座の登録を要件とする。併せて給付の申請窓口を国に一本化すべきだ。
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【2つ目、3つ目の課題】
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