筆者がかつて取材した51歳のエンジニアは、この機能をきっかけに心房細動(心臓が不規則に拍動する状態)を早期に把握し、医療機関を受診。その後、手術を受けることができた。「後回しにしないで、やりたいことはやろうと思うようになった」とエンジニアは語った。
Apple Watchは医療機器ではなく、診断を行う機器でもない。ただ、体の変化に目を向けるきっかけとして、これほど身近なツールは他にないと実感している。
睡眠スコアが行動を変えるまで
Apple Watchを着けたまま眠ると、睡眠時間・睡眠の深さ・睡眠時無呼吸症候群のリスクが自動で記録される。睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に気道が塞がれて呼吸が止まる状態で、40〜50代の男性に多いとされる。自覚症状がほとんどないまま放置されるケースが多く、高血圧や心疾患のリスク要因になり得る。
筆者自身、使い始めた当初は「記録されているのが面白い」という感覚で眺めていただけだった。しかし気づけば、スコアを高く保てるよう意識するようになっていた。
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【数値として「見える化」されることの大切さ】
