またリサイクルが進まない理由として、バージンプラ製品志向が根強いことも挙げる。特に工場レベルでは再生品に対し「なぜゴミを利用するのか」、「安全性の問題がないのか」といった反応を受けることがあるという。
しかし、再生ペットボトルが浸透する中、安全性を指摘する消費者の声は聞かれない。リサイクルバンドは、バージンほど色鮮やかではないものの、使い捨てなので十分だろう。
「最大の問題は不法投棄により回収されないことだ」
中山氏はプラスチックによるCO2排出問題の解決策として、「マテリアルリサイクルとケミカルリサイクルの比率を可能な限り高め、新規プラ投入量を削減することが重要だ」と語る。
さらに、新規投入分については、コストや調達面の課題は残っているが、焼却時のCO2排出が相殺されるバイオマス由来プラスチックの活用を拡大すべきだと主張する。
プラスチックによる海洋汚染について中山氏は、「最大の問題は不法投棄により回収されないことだ」と強調する。そのうえで、循環型社会が進展し、プラスチックが資源として認識されれば、不法投棄が抑制できるだろうと語る。
一方、微生物の働きなどで自然に分解する生分解性プラスチックについては、リサイクルが出来ないうえに、「捨ててよいという意識を助長する」と懐疑的だ。
22年に施行したプラスチック資源循環促進法は、19年の資源循環戦略に基づき、30年までに再生利用の倍増、35年までに使用済みプラスチックの100%有効利用(リユース・リサイクル・熱回収を含む)を目標としている。
中山氏の会社は、新たなプラ再生品の対象として、より市場規模が大きいクリアファイルを加えた。さらに別の汎用品についても、検討中だという。
今回の中東情勢をきっかけに、資源が乏しい日本は、命に関わる医療品などを除き、新規のプラスチックの使用を可能な限り減らすことが重要だ。加えて、薬を入れるビニール袋の使い回しの例のように再利用したうえで、再資源化を一層進めることが求められる。
