東洋経済オンラインとは
ビジネス #海底ケーブル 静かなる熱狂

〈海底ケーブル覇権〉世界3強に食い込むNECが狙う「シェア35%」の野望…熱を帯びる市場、インフラビジネスが抱える難題も

9分で読める 有料会員限定
海底ケーブルの供給で世界シェア3位のNEC。デジタルインフラで成長チャンスをつかめるか(編集部撮影)
2/4 PAGES

NECによる過去の敷設総距離は、地球10周分に当たる40万キロメートル超にのぼる。こうした実績は、海底ケーブル事業を長年担ってきた歴史の裏付けでもある。

市場に参入したのは1964年。かつては中継装置や伝送装置といった一部の機器製造にとどまったが、2000年に敷設工事も手がけるようになった。そして、08年に海底ケーブル製造大手・OCCの買収を契機に、業界の主力企業として競争力を強めた。

海底ケーブルを船積み(右)し、海底に敷設する様子(写真:NEC)

OCCは1935年に設立された「日本海底電線」を起源とする、歴史の古い会社だ。海底ケーブルは戦前から国家主導で整備されていたが、その需要自体は限定的。経済合理性の観点から、古河電気工業、住友電線(現・住友電気工業)、藤倉電線(現・フジクラ)の3社が共同設立した国策的な会社だった。その後に別の海底電線会社と合併し、64年にOCC(当時の名称は「日本大洋海底電線」)が誕生するという経過をたどった。

NECはOCCにケーブルを発注する立場だったが、2000年のネットバブル崩壊後にOCCの業績が悪化。産業再生機構の支援を受け、独立系投資会社の傘下に入った後、08年にNECが75%、住友電工が25%出資する形で、今の一体型事業体制が固まった。

市場は明確な“転換期”に突入

近年のNECにおける海底ケーブルの事業規模は年間1000億円程度、営業利益率は10%程度とされてきた。しかしここにきて海底ケーブル市場は、明確な転換期に突入した。NECの前にはかつてない成長のチャンスが広がっている。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ビジネス

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象