自身が受けてきた教育を振り返った
――今回の本を書くにあたって、ご自身が受けてきた教育を振り返ったり、ご両親にも話を聞いたりしたそうですね。
親に話を聞きながら、自分の過去をここまで振り返って言葉にするのは初めてで、とても面白い経験でした。自分では覚えていなかったことや、無意識だったこともたくさんありました。
たとえば、小学校に入る前、6歳のときに4カ月間イギリスに滞在したことがあります。両親と一緒に渡英して、そのまま祖父母の家に一人で残される、という形でした。当時は「今のうちにおじいちゃんおばあちゃんの家で過ごそうね」と、決まったこととして伝えられただけで、自分の意思は聞かれませんでした。でも、選択肢がない分、「嫌だ」と強く思った記憶もないんです。
最初の数日はネックレスのチャームに入れた両親の写真を見たり、母が貸してくれたTシャツをベッドで抱えて泣いていたりしたという断片的な記憶は残っているのですが、次第に慣れて楽しく過ごしていました。
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【父の「あたり前方式」という考え方】
