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頑張って作ったのに「的外れ」と呆れられる理由。優秀な人が絶対に作らない「スジの悪いたたき台」の罠

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怒るビジネスマン
「スジの悪いたたき台」の3つのパターンを知り、ゴールの「ズレ」を回避しましょう(写真:siro46/PIXTA)
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ズレ1:期待する成果がズレている

一番よくあるのが、上司が期待していたゴールと、自分が設定したゴールがズレているパターンです。

たとえば「新製品の営業戦略のたたき台を作って」と言われた田中さんが、「とにかく数多く売ること」をゴールに設定して、既存顧客向けの販売数量最大化の施策を考えてきたとします。しかし実際に上司が期待していたのは「新規顧客を開拓し、将来的な売上基盤を作ること」だったとしたら――どんなに優れた既存顧客向けの施策を考えても、まったく的外れになってしまいます。

著者の萩原雅裕氏が実際にたたき台をつくったり、アウトプットをレビューしたりする際に多用している「仕事の構造方程式」を紹介するイベントが東京、大阪などで開催決定。詳細はこちら

こうなってしまう典型的な原因は、依頼を受けた時点でゴールを確認しなかったことです。「来月の売上目標達成のたたき台」と言われたとき、課長がやりたいのは「来月の売上目標を達成するための具体的な打ち手を決めること」であり、それが短期の特別施策なのか、中長期的な基盤づくりなのかによって、まったく別の方向性になります。

失敗例を知ればたたき台は怖くない

ズレ2:現状把握が間違っている・不足している

前提として捉えていた現状が、実際の実態と食い違っているパターンです。

「お客様は価格を重視している」と思い込んで価格面での施策を考えたところ、実際にはお客様が最も重視していたのは納期やアフターサポートだった――このケースでは、どんなに価格施策を磨いても効果は期待できません。

また、「競合他社は価格で勝負している」という前提で施策を考えたが、実際には競合と自社では価格の付け方が違っていた、というケースもよく見られます。現状把握が間違っていれば、それに基づく打ち手はすべて的外れになります。

さらに、過去の経緯を把握せずに「すでに実施済みの施策」を提案してしまったり、社内のリソースや制約を無視した実行困難な施策を提案してしまったりするのも、このパターンに入ります。

ズレ3:打ち手の選択肢が不十分

現状把握はできているのに、検討した選択肢の幅が狭すぎるパターンです。

「新規開拓」という選択肢しか考えずに提案書を作ったものの、実際には「既存顧客の掘り起こし」や「休眠顧客の復活」といった、より現実的で効果的な選択肢があった――こうなると、より良い選択肢を見落としたまま部分最適な提案になってしまいます。

選択肢が不十分だと、最適ではない案を選んでしまうリスクが高くなります。「木を見て森を見ず」の状態で、全体の最適解を見失ってしまうのです。

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【スジの悪いたたき台を防ぐには】

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