もっとも、若い頃から完璧だったわけではない。『11PM』や『EXテレビ』のアシスタントディレクターをしていた時だった。
「僕の中では、どう考えても観覧の人がいないと成立しない企画やったんですよ。ただ深夜番組やから、観覧を入れると予算はオーバー。先輩に掛け合っても“そんなもんない”って言われてしまうから、黙って当日入れて」
結果は散々だった。視聴率は振るわず、先輩にはこっぴどく叱られた。
「失敗は失敗。演出の失敗です。ただその時は、自分としては意図したものだし、言うたら止められるやろうって言い返したものだから、先輩にはめちゃくちゃ怒られましたよ」
その先輩とは3カ月、自分から話せなかった。
『ダウンタウンDX』を唯一無二にした要素
のちに立ち上げから関わることになるのが『ダウンタウンDX』だ。西田は22年間にわたって演出を手がけ、番組は32年と長く続いたが、最初から順調だったわけではない。転機は、番組開始から6年目に訪れた。
「ダウンタウンといえば、『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』とか『ダウンタウンのごっつええ感じ』があるけれど、キャラクター込みのダウンタウンは唯一無二になるっていう話を放送作家の倉本美津留さんが言いはって。めっちゃ面白いやんってなって」
それが番組のアイコン「トスポ」になった。
「そこからもう番組は、ほんまにびっくりするぐらい超安定しました。ここにしかないものを作る。それがオリジナリティやと思うんです」
三十数年勤めた読売テレビを退職した今、西田はテレビだけでなく配信にも関わる。2025年11月から始まった「DOWNTOWN+」では、一部の番組で演出を手がけている。
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【テレビと配信では作り方の前提が違う】
