◎経年変化分析調査の結果
英会話は流暢にできる帰国子女が、大学受験を突破できないパターンはしばしば見受けられる。それは「会話をするための英語力」と「読み書きができる」のではまったく別物だからだ。
ビジネスや研究の場で活躍するためには、会話ができるだけでなく、論文・新聞レベルの読み書きができることが求められる。大学での学びはその入り口なので英語の読み書きの能力を求める。
小学校と中学校の「英語」は別の教科
現在の小学校英語は、会話と音(リスニング)にウェイトが置かれている。読み書きも少しは含まれるが、なぞり書きやパズル的な活動が中心だ。
ところが中学校に入ると、突然、机に向かって、文を自分で読んで書き、文法を学ぶ世界へと飛び込まなければならない。
ほかの教科は、小学校から中学校へと階段を一段ずつ上がっていき、連続性がある。小学校の算数で学んだ四則計算や比や割合などは中学数学の基礎となる。
国語も同じで、小学校1年ではひらがなの文章を読めるようにし、徐々に漢字が交ざった文章を読めるようにしていく。そこで身に付けた読み書きの技能や漢字や語句といった知識が中学での学びにつながっていく。
ところが、英語だけは「まったく別のものを学ぶ」感覚に陥るぐらい、小学校と中学校で内容が違う。
「小学校での英語はみんなでゲームやおしゃべりをするものでした。それが英語の学習と思い込んでいた子どもたちは、中学校で急に机に向かって文法を学ぶ場面に直面すると、『小学校でやった英語の勉強とは違う。楽しくない』と急に英語が嫌いになることもあり得えます」(杉本さん)
次ページが続きます:
【国語力がないと、英語力は上がらない】
