TBS「報道特集」の"補足"はあまりにも"蛇足"すぎた… 「詰むんですよ、日本」炎上騒動で露呈したテレビ報道の構造的敗北
首相の投稿を見て、「報道特集」や境野氏に対して即座に「デマだ」「ウソをついた」と批判するXのポストを読んだが、それは軽率だと思う。政府の言うことだから100%正しいと受け止めるのは危険だ。ここでは両論の検証が必要だし、どちらかが正しいことでもないはずだ。
ただ、「6月に詰む」という言い方、そしてその部分を印象づけるような「報道特集」の編集手法には私も疑問を持った。危機感をあおる表現に対して、国民を不安にしないための首相の投稿だったともいえる。
それ以上に問題なのは、その後の「報道特集」側の対応だった。
極めてあやふやな番組側の「補足」
4月7日、「報道特集」の公式Xアカウントが「補足」を投稿した。境野氏の発言は「需要に供給が追いつかなくなり、日本にとって深刻な影響が出る恐れがある」という趣旨だったと説明し、「番組としても、その趣旨を適切にお伝えすることができなかったと考え、補足させていただきます」と記した。
この投稿を読んで、何が言いたいのか理解できた人がどれだけいるだろうか。謝罪でも訂正でもないし、反論でもない。極めてあやふやな宙に浮いた文章で、言い訳にもなっていない。首相の投稿を受けて番組と境野氏が批判されたことへの対処だろうが、火に油を注ぐに決まっている。
案の定、Xでは即座に「結局謝ってるのか謝ってないのか」「補足って何だよ」と批判が再燃した。自分たちの手で炎上を大きくしたようなものだ。
中途半端な投稿をXにするより、「報道特集」としてやるべきことがあったと私は思う。ネットを使ってきちんとした追加報道をすることだ。「TBS NEWS DIG」というTBS系列のネットメディアがあるのに、なぜ使わないのか。
「NEWS DIG」で境野氏の主張の根拠を丁寧に紹介する。首相が示した数字の内訳と前提条件を解説する。そのうえで、番組として独自に集めた業界データや第三者の専門家の見解を並べる。どこが一致し、どこが食い違うのかを明示する。そうした記事を速やかに公開する。それが報道機関としてのあるべき対応だったはずだ。



















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