アップル創業50年の本質は何か、ジョブズが示した「疑念の階層」とAI時代に貫く"責任あるものづくり"の思想

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そのプロセスに時間がかかるために、辛抱のない技術好きの人からは毎回「アップルは〜〜に乗り遅れた。もうダメだ」と疑念をぶつけるが、結局は毎回、最後に一番いいものを出してきたアップルがすべてを持っていってしまうことが多いのは歴史が実証済みだ。

特にジョブズがアップルに戻ってきてからの30年間はその繰り返しだった。

では、アップルがどんな真新しい製品を出してくるのか?

何を作るかより、どう作るかが未来に影響を及ぼす

噂はたくさんある。そして噂になっているほとんどの製品は、実際に社内で試作をし製品化を検討していることだろう。Apple Vision Proよりも遥かに軽量なスマートグラスも試作をしているだろうし、折りたたみのiPhoneだって試作をしているだろう。

しかし、だからといってそのすべてが発表・発売に至る訳ではない。アップルの多くの製品は、一度、製品化をしてしまうと世界で年間数百万台から数億台出荷されることになり、出荷してから問題があったとわかっても、物凄い赤字になる。

だから、直前になって急に発表を取りやめる製品もあるし、そのまま永久に出荷されない製品もある。

技術が我々の社会に及ぼす影響がどんどん大きくなっている今、何を作るかではなく、どう作るかこそが重要な問題になっている。

そして、この「どう作るか」という姿勢において、アップルと同じくらい真摯かつ責任感を持って製品を作っているテクノロジー企業は他にあまりないように見えるし、実はこれこそが今後、最も重要なアップル製品の価値になるのではないかと思っている。

もちろん、それに加えてモノとしてのディテールから質感、パッケージに至るまで美しい製品で世界中のアップル好きをよろこばせてくれるという姿勢もおそらく変わらないだろう。

であれば、下手に噂情報などで楽しみを半減させず、実際に新製品が発表されるまでの楽しみに待ったほうが喜びもひとしおというのが筆者の考えだ。

林 信行 フリージャーナリスト、コンサルタント

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はやし のぶゆき / Nobuyuki Hayashi

1967年、東京都出身。フリーのジャーナリスト、コンサルタント。仕事の「感」と「勘」を磨くカタヤブル学校の副校長。ビジネスブレークスルー大学講師。ジェームズダイソン財団理事。グッドデザイン賞審査員。「iPhoneショック」など著書多数。日経産業新聞「スマートタイム」、ベネッセ総合教育研究所「SHIFT」など連載も多数。1990年頃からデジタルテクノロジーの最前線を取材し解説。技術ではなく生活者主導の未来のあり方について講演や企業でコンサルティングも行なっている。

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