米国のXユーザーが、ネットに残る数少ない秘境ともいえる「日本のX文化」に熱視線を送る理由とは?
米国ではここ数年、日本発コンテンツの人気が高まっているが、今回の現象はアニメに強い関心を持つ層にとどまらず、幅広い人々に広がった。
欧州で対米批判が強まり、一部の米国人が中国式の生活スタイルに関心を向ける中で、太平洋を挟んだ同盟国の市民同士が日常的な関心でつながる様子は、思いがけない温かみを感じさせた。
日本はアクティブな利用者が最も多い国
米国のユーザーは今、インターネットに残る数少ない秘境かもしれない日本のX文化に魅力を見いだしつつある。あるユーザーは日本の投稿群を「このアプリで経験した中で最大のプロダクト改善かもしれない」と評した。Xのプロダクト責任者ニキータ・ビア氏によれば、日次アクティブユーザー数が最も多い国が日本だ。
多くの点で、Xは日本に適したSNSだ。2011年の東日本大震災後、日本ではリアルタイムで情報共有できる手段として広く受け入れられた。日本語は英語より情報密度が高く、当初の140文字制限でも表現上の制約は小さかった。「フェイスブック」などが実名登録を促す中、ツイッターは匿名・仮名の利用を受け入れ、日本人ユーザーの慣習に合致した。
日本ではXの「認証バッジ」へのこだわりは比較的弱く、欧米のようにエリート層が執着する対象にもならなかった。イーロン・マスク氏によるツイッター買収後、米国の政治や文化戦争を巡る分断的な英語コンテンツが増幅される中でも、日本語のフィードは大きな影響を受けなかった。
買収への反発も限定的で、一般ユーザーや公式アカウントが「ブルースカイ」や「マストドン」などの他のSNSに大量に移行することもなかった。
マスク氏による買収に伴い、多くのジャーナリストはXを去ったが、筆者はアカウントを残した。その大きな理由もここにある。Xには、閲覧数稼ぎを狙って人気投稿に中身の乏しい返信を繰り返す低品質アカウント、いわゆる「インプレゾンビ」の問題があるが、「いいね」などのエンゲージメント(反応)狙いのこうした海外アカウントは、言語や文化の壁に阻まれて広がりにくかった。
また、他のオンライン空間と同様に人種などに関し差別的な投稿も存在するものの、英語圏でのSNSと異なり、ジョークやミームを含め日常の心温まる断片の供給源であり続けている。


















