ネットフリックス、ワーナー買収失敗後は「文化を定義するような」オリジナル作品群を構築するという高い壁に挑戦
それでもネットフリックス専属プロデューサーのションダ・ライムズ氏は、小説「ブリジャートン家」を見事にシリーズ化し、スピンオフ作品やロンドンでのツアーイベントにまで広げることに成功した。
人気シリーズはエンタテインメント企業にとって価値がある。投資リスクが低いうえに、グッズ販売や体験型イベントを通じて付随的な収入をもたらすからだ。コンテンツがあふれる現代においても、誰もが知るキャラクターやストーリーは、視聴者の目を引く大きな武器となる。
中でも 「ストレンジャー・シングス」はスピンオフや舞台化、グッズ展開と文句なしの成功を収めた。恋愛リアリティーの長寿番組「ラブ・イズ・ブラインド ――外見なんて関係ない?!――」は日本、ブラジル、フランスを含む世界各地でリメイクされた。
高くついた失敗例も
一方、高くついた失敗例もある。「チャーリーとチョコレート工場」を含むロアルド・ダール作品の権利獲得には7億ドルを投じたと報じられているが、5年たった今も大きなヒットは出ていない。もっとも同社は、このシリーズの世界観を借りたリアリティー番組「ゴールデン・チケット」を企画しており、参加者はチョコレートの川が流れるセットで、ゲームや誘惑を乗り越えて生き残りをかけ競い合うことになる。
新しいシリーズを生むヒット作を継続的に提供することは、加入者の獲得と維持、エンゲージメントの向上に直結する。
だが、メディアコンサルタントのアウル・アンド・コーによると、2025年後半のネットフリックスのエンゲージメント伸び率はわずか2%だった。増収率も鈍化しており、LSEGのデータによると昨年の16%に対し、今年は13%にとどまる見通しだ。しかも広告収入は全体の3%にすぎない。


















