「暗号資産トレジャリー」企業に迫る東証のメス/暗号資産の購入・運用に事業転換で上場適格性に疑義、東証が規制検討
【今後の配信予定】
・「東証スタンダード市場」に企業が群がる理由
・上場維持基準に盲点、東証VS光通信系の攻防戦
「上場後において、上場適格性に懸念が生じるような、事業内容の大幅な変更を行う事例が発生している」
2月18日、東京・日本橋兜町の東京証券取引所。15階の特別会議室で、担当者はそう切り出した。
開かれていたのは、東証が主催する「フォローアップ会議」。有識者を交えて市場制度を議論する場で、2022年から断続的に催されている。26回目を数えるこの日もさまざまな論点が議題に上る中、「投資家保護の観点から問題のある企業行動」という踏み込んだタイトルの資料があった。
担当者曰く、上場後に収益性や持続性に疑問符が付くような事業に転換する企業が散見されるという。企業名は開示されていないが、複数の市場関係者は「暗号資産トレジャリー企業を念頭に置いている」と推察する。
上場企業が続々参入
暗号資産トレジャリーは「DAT(Digital Asset Treasury)」とも呼ばれ、このビジネスに上場企業が続々と参入している。
具体的には暗号資産を購入・運用することを指し、米ナスダック市場に上場するマイクロストラテジー(現ストラテジー)が、20年にビットコインを取得したことが嚆矢とされる。日本では東証スタンダード上場のメタプラネットが、24年にDATへの参入を表明したことで注目を集めた。
「この国の過度な債務水準、 長期にわたる実質マイナス金利、そしてその結果としての円安に直接対応する」。メタプラネットは24年5月、ビットコイン投資の意義をそう説いた。ほかのDAT企業も、資産価値の保存などを理由に挙げている。
もっとも、東証はDATについて異なる心証を抱いているようだ。






















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