「EVがものすごい勢いで売れている」…イラン戦争によるガソリン価格の高騰で自動車販売の最前線に大きな変化
一方、米国に住むザック・ハビエルさんは、様子見を選ばなかった。妻とともに南部バージニア州リッチモンドの中古EV販売店を訪れ、ガソリンエンジンのSUV(スポーツタイプ多目的車)をEVに買い替え、さらに小型EVをもう1台購入。「みんなが慌てる前に動こうと思った」からだ。
現時点では、米国の新車購入者の動きに大きな変化は見られない。カーグルズによると、まだEV検索の動きに顕著な変化は見られず、別の自動車販売サイトのエドモンズも、戦争開始後最初の1週間にEVやハイブリッド車など電動車の購入を検討した消費者の割合は22.4%と、前週の20.7%から小幅な上昇にとどまったと報告している。
欧州ではEVシフトの可能性
一方、欧州ではEVへの関心が高まる公算が大きい。欧州は昨年、販売に占める完全EVの比率が19.5%に達しているほか、各国でEV購入への税優遇措置も再導入されているためだ。
ドイツのオンラインディーラーのマインアウトは、EV関連の閲覧数が戦争開始以降40%増加した。同社は「多くの人が車の維持費により強い関心を向けている」としている。
オンライン市場カーワウが12日にドイツで実施した調査によると、回答者1164人のうち48%が、燃料価格の高騰はEVやハイブリッド車の検討に影響すると答えた。また、2日―12日にEVの購入を検討する消費者の割合は最大66%に達し、2月末の55%から上昇した。
ベトナムのEVメーカーのビンファストはこの状況を商機と捉え、ガソリン車からの乗り換え顧客に対しEVで3%、電動スクーターで5%の値引きを提供している。ベトナムでは9日時点でガソリン価格が戦争開始以降50%上昇した。
一方、米国市場では、燃料価格がさらに大幅に上昇しない限り、EVへの大規模な移行は起きにくいと専門家はみている。昨年の新車販売に占めるEVの割合は7.7%にとどまり、トランプ政権が7500ドルの税額控除を打ち切った後、EVは販売が鈍化している。
米自動車業界調査会社コックス・オートモーティブによると、米消費者の多くはガソリン価格が1ガロン6ドルに達すればEVやハイブリッド車への乗り換えを検討するという。同社幹部のステファニー・バルデスストリーティー氏は、燃料価格の上昇は関税やインフレ懸念と相まって消費者の間で不確実性を高め、自動車販売全体に悪影響を与える可能性があると指摘。「(消費者は)今すぐ車が必要でなければ、購入を先送りするかもしれない」と述べた。
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