「就活はデスゲーム」「就職できてもパワハラされ…」《就職氷河期世代》がたどった、あまりにも過酷すぎる人生
しかし彼らが顧みられることはない。
少子高齢化と増加の一途をたどる社会保障費、年々老朽化するインフラの整備費、風雲急を告げる国際情勢とそれに対応するための防衛費……。あふれかえるほどのこの国の課題と限られた財源の中で、就職氷河期世代の困難や悲哀は二の次、三の次。
「自助(努力)」という言葉で突き放され、せいぜい「かわいそう」と同情されるか「ああならなくてよかった」と誰かの安堵のため息にかき消されるくらいだ。
異世界に転生し、“勝ち組”に復讐する物語
そして今、氷河期世代は40代、50代になった。
漫画『祈られすぎた氷河期世代は軍神に転生し復讐の刃を振り下ろす』は、就職氷河期世代の主人公が異世界に転生し、自分を虐げてきた者たちへ復讐する物語である。
同作で世直しを気取る気も、
ただ人手不足を背景に初任給が急速に上がり、一方で、いわゆる「黒字リストラ」が進んで就職氷河期世代がその対象年齢となる中、どこまで行っても報われない、八方ふさがりの就職氷河期世代の一員として、たとえ逆恨みであったとしても、せめて創作の世界でくらい意趣返しがあってもいいとは考えた。溜飲を下げたかった。
だから主人公が刃を向けるのは、同じく異世界に転生したこの世界の“勝ち組”にした。逃げ切って老後を謳歌する「バブル世代」、「親ガチャ」の成功者、狡猾な「コミュ力おばけ」――就職氷河期世代とは対極とされる人々である。
もちろん、世の中はそう簡単に類型化できない。とはいえ、そこは物語だ。スウィフトの『ガリバー旅行記』がそうであるように、風刺や皮肉くらいあってもいい。うち捨てられた就職氷河期世代にも、そのくらいは許されるはずだ。
なにせ異世界なのだから。
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