レッツノートが3サイズ展開でも管理負担を増やさない理由 互換設計で法人PCの「機種増=手間増」を覆せるか
レッツノート独自のAI機能は今のところ搭載していない。パナソニック コネクト 共通技術総括部 プロジェクトマネージャーの堀直樹氏は「マイクロソフトがNPUを活用したアプリケーションをどんどん出している。我々はハードウェアを磨く」と説明しており、まずはOSやアプリ側のAI機能に任せる姿勢だ。ただしIT管理者向けツールの領域では、ローカルLLMを活用したチャット応答機能のプロトタイプを開発中で、入力情報を外部に送信しない点が取引先から評価されているという。最初の一歩を慎重に踏み出している印象を受けた。
戦略は描けた、だが課題も残る
互換性で需要減をしのぐ戦略は見えた。ただし不確定要素も残っている。発表会と囲み取材で繰り返し話題に上ったのが、DRAMとNANDフラッシュの価格高騰だ。重野氏は「非常に厳しい状況」と率直に認め、メモリの市場価格に連動して販売価格を見直す方針を示した。囲み取材では小容量SSDの入手自体が難しくなっている状況も語られた。互換性でIT管理の工数を削減できても、部品高騰で1台あたりの価格が上がれば企業の購買判断にはブレーキがかかる。
3機種の足並みも揃ってはいない。12型のSC7と14型のFC7は4月に発売するが、13型のNC7だけは筐体を新規設計しており、頑丈性の評価に時間がかかるため秋まで待たなければならない。法人向けに互換性を訴求するなら3機種が揃って初めて説得力が出るが、それまでの半年間は2機種での提案になる。
個人向けの13型NC7についても現時点では販売が決まっていない。重野氏は発表会の質疑で「まず企業向けにこのラインナップを投入することを優先したい」と述べつつ、「市場の動向やお客様の声を聞きながら検討する」と完全には否定しなかった。レッツノートの個人向け購入者には個人事業主が多く、13.3型を求める声が出てくれば対応する余地は残しているようだ。
レッツノートが30年間磨いてきた「頑丈・軽量・長時間」にAI性能と互換性を加えた今回の製品群は、PC需要の踊り場に向けた手堅い布石だ。その真価が問われるのは、13型のNC7が出揃い3機種体制が完成する秋以降になる。
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