校務で生み出した時間は、教員本来の仕事である「授業づくり」と「学級経営」に投資します。ここにおいてAIは、単なる時短ツールを超えて「教育の質の向上」に寄与します。
私が勤務する自治体の生成AI活用方針は、基本的に国や県のガイドラインに準拠しており、採用されている「Gemini」は全年齢対象のサービスであるため、ルールに基づけば子どもたちも使用できる環境にあります。
学校現場における生成AIの活用は、一般的に「①教師が校務などで使う」→「②教師が授業で使っている姿を子どもに見せる」→「③子ども自身が学習で使う」という段階を経て進んでいきます。現在の自治体全体の状況としては、ようやく「①教師が使い始めた」という第1段階のフェーズにありますが、私自身はすでに「③子ども自身が学習で使う」段階での実践を積極的に進めています。
「子どもたちの創造力」とAIを掛け合わせる
例えば、5年生の国語「もう一つの物語」の授業。この単元では、子どもたちの創造力とAIを掛け合わせた実践を行いました。まず、子どもたちはノートに物語の構成を書き出し、アナログでじっくりと思考を深めます。
ここからの推敲段階でAIが活躍します。子どもたちは書き上げた物語をGeminiに入力して「この物語の展開について、もっと面白くなるようなアドバイスを小学生向けにして」と指示し、AIから客観的な評価やヒントをもらいます。AIの助言を基に作品をブラッシュアップし、さらにCanvaのコメント機能を使ってクラスメイト同士で交流し、お互いの作品を読み合います。
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【「デジタル絵本」を作って保護者とも共有】
