温泉、空港…インターチェンジ名にトレンドあり? 観光客に向けた"おもてなし"名称が増えている!

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最後に、シンプルな地名・都市名ではない、気になる名前を持つインターチェンジをいくつかピックアップしよう。

鹿児島県には、北薩横断道路に「さつま観音滝IC」、南薩縦貫道に「知覧金山水車(ちらんかねやますいしゃ)IC」がある。

観音滝は、IC近くにある落差15mほどの小ぶりな滝。金山水車は、明治末期から昭和初期にかけて稼働していた、宮内鉱山の轟(とどろき)製錬所の跡のことで、金や銀の製錬を行っていた近代の産業遺産である。

この施設に所在地の知覧(南九州市知覧町、お茶とかつて特攻基地があったことで知られる)とを合わせてインターチェンジ名としている。

鵜の巣断崖ICの標識(筆者撮影)

一方、三陸道には、「鵜の巣断崖IC」がある。名前の通り、陸中海岸につくられた高さ200mにも及ぶ断崖で、その途中にウミウの巣があることから名づけられたものだ。

三陸道は、地域振興による震災からの復興の使命を強く帯びていることもあってか、ほかにも「種差海岸階上岳(たねさしかいがんはしかみだけ)IC」、「岩泉龍泉洞(いわいずみ りゅうせんどう)IC」、「大船渡碁石海岸(おおふなとごいしかいがん)IC」など、観光地の名前がそのままIC名につけられているケースが多い。観光に訪れた遠来からのドライバーにわかりやすい命名である。

「広島西風新都IC」が意味するもの

自然景観の名前とはある意味、真逆の人工的な施設・エリアを名前にしたインターチェンジもある。

広島道の「広島西風新都(ひろしませいふうしんと)IC」。広島の方にはなじみの名前だと思うが、それ以外の人が見ると、「西風新都って何だろう?」と気になる名前だろう。

これは広島市の郊外に建設されたニュータウンで、住宅地だけではなく工業団地や大学、スポーツ施設、リサーチパークなども同居する新都心のことだ。この地域の発展に、高速道路や広島の都市高速道路も、大きく貢献していると考えてよいだろう。

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ここまで3回にわたって高速道路のインターチェンジの名前を細かく見てきた。

このほか、高速道路には休憩施設や橋・トンネルといった土木施設もかなりの数にのぼり、これらの名前も仔細に見ていくとさまざまな発見がある。その詳細については、また別の機会にお伝えしたい。

>>>第1回:まほろば、ヴィソン…斬新なインターチェンジ名

>>>第2回:最も短い名前はどこ?個性派インターチェンジ名

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佐滝 剛弘 城西国際大学教授

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さたき よしひろ / Yoshihiro Sataki

1960年愛知県生まれ。東京大学教養学部教養学科(人文地理)卒業。NHK勤務を経て、高崎経済大学特任教授、京都光華女子大学教授を歴任し、現職。『旅する前の「世界遺産」』(文春新書)、『郵便局を訪ねて1万局』(光文社新書)、『日本のシルクロード――富岡製糸場と絹産業遺産群』(中公新書ラクレ)など。2019年7月に『観光公害』(祥伝社新書)を上梓。

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