10代「SNS利用禁止」続々、オーストラリア・インドネシア…日本は利用傾向に違いも《責任は保護者から事業者へ》
「中学1年生あたりはトラブルが起きやすい。小学生の時とは人間関係も変わり、SNS利用者も激増する。ほかの子どもがわが子の写真を撮って流出させるといった事態もあり得るので、子どもたちみんなが安全に使えるように、学校の先生や保護者同士でも話し合いをしてほしい。また、親から一方的にルールを決めても守られない。子どもの考えをしっかり聞いて、話し合いをしてほしい」(藤川氏)
保護者の役目として、法律に触れることを把握してほしいと藤川氏は述べる。
「児童ポルノを撮影することが違法だと子どもがわかっていないことが多い。保護者に内緒で家出をした未成年者を泊めることは誘拐罪にあたるということも知られていない。それから、いじめ防止対策推進法で何がいじめにあたるのかも伝えてほしい。
最近のネットトラブルや犯罪、各国の状況にもアンテナを張れるといいのだが、それが難しければせめてこの春休みにこれから1年間のスマホやSNS利用について家族で話し合ってほしいと思う」(藤川氏)
学校現場でやるべき2つのこと
イベント終了後、学校現場で行うべき対応について藤川氏に尋ねた。
「学習指導要領で定められている情報モラル教育をきちんとする、そして、いじめ防止対策推進法で定められているネットいじめ対策をちゃんとする。この2つしかない。
ただ、いじめ防止対策推進法の規定は『学校外で起きているネットいじめも学校が対応すべきいじめ』として定義されているので、家庭で利用されているスマホでのネットいじめも学校に持ち込まれる構造にはなっている。この点については改善が必要だとは思うが、現状は学校で対応する以外ないので仕方がない」
こう関係者の苦労に理解を示した。また、日本でも諸外国のように10代のSNSを規制するべきなのか、あらためて見解を伺った。
日本では、警察庁によればSNSでの犯罪被害は19年をピークに減少している。ネットいじめに関しては、24年で「パソコンや携帯電話等で、ひぼう・中傷や嫌なことをされる」の件数は全体で2万7365件で増加傾向にある(文部科学省「令和6年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要」)。
しかし、文科省の見解では、ネット上のいじめに関して積極的な認知が進んだため増えているとみている。
藤川氏はこうした状況を鑑みつつ、「一律禁止する状況かどうか、事実をしっかり見て見極める必要がある」と答えた。「長時間利用の問題は増えているが、これまでやってきた取り組みが多少は効果があるということだ。これまでの枠組みを活かしつつ、状況の変化に合った対応をしていくことが現実的だろう」と述べた。
「オーストラリアなどではSNSで知らない人から攻撃されるなどの問題が起きているが、日本では学校の人間関係の中で起きるいじめのほうが深刻だ。また、海外ではモデルに憧れて過激なダイエットを行うことなども問題視されているが、日本は同調圧力が強い国なので、ネットの影響というよりは周囲の友達からの影響のほうが大きい。こうした文化の違いも考慮すべきだろう」(藤川氏)
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