孤独な子育てをする人、子どもに縛り付けられている人が多い実情が浮かび上がる。
もともと自身の育児についてインスタで投稿し、フォロワーが増えていた石黒代表が、「今、助けてほしい」という母親の投稿に心が動かされ、勤めていた会社を退職して始めたのが「育児119」だった。
父親からの相談もたくさん
わずか1年で利用者もスタッフも急増したのは、潜在的な需要と、もっと育児の助っ人が必要な現状を痛感している支援者が多数いたからだろう。なぜそれほど必要とされているのか。
石黒代表は、理由は2つあると考えている。
「1つは、核家族が主流の社会で共働きが当たり前になり、物理的に1人で子育てされている方が非常に多いこと。しかし、日本はシッター文化が根づいておらず、頼ることへの罪悪感が強い。崖から崩れ落ちそうな精神状態なのに、なおがんばっている方が多い」と分析する。
2つ目の要因を「持論」と前置きしつつ、石黒代表は教育の不足を挙げる。「学校教育には、子育てに関する内容がほとんどない。ママもパパも無免許で運転しているようなもの」と語る。
小学校1年生の長女の出産に際し、父親学級で子どもの世話の基本を習った経験を振り返り、「子どもの抱き方も大事だけれど、極端な言い方をすれば、赤ちゃんの命さえ守れれば、そのやり方は人それぞれでよい。それより、産後の母親がどういう状態で、男性はどんな風に声をかけ主体的に取り組んだらいいのかを教えてほしかった」と話す。
育児119には、父親からの相談も多数届く。多い声は、自分は仕事に行くことで家庭を守っているが、1日中家にいる妻をどうサポートすればよいかわからない、あるいは家に自分の居場所がない、といった内容。「一緒に協力し仲良く暮らす家庭像を描いていたのに、子どもが生まれてからは妻が敵に見える」と孤独を訴える男性が多いという。
石黒代表は、結婚すると次第に不仲になる大人をたくさん見て育った。だからこそ「本来大切なはずの夫婦関係を、子どもと同じぐらい、いやそれ以上に大事にしよう」と将来を思い描いていた。





















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