東洋経済オンラインとは
ライフ

Woltの日本撤退の一方で出前館が「お店と同価格」での配達を開始…「札束の殴り合い」に配達員が抱く"業界への違和感"

10分で読める
  • 佐藤 大輝 肉体派ライター・ウーバー配達員ライター
2/5 PAGES
3/5 PAGES
4/5 PAGES
5/5 PAGES

先日の雨の日は「クエスト」と呼ばれる追加報酬が、1回目の配達のみ+600円で設定された。ここに通常の配達報酬が加わる。私はこの日、実働約15分で920円の報酬を得た。さらに全部で3回の配達をしたら+400円、さらに3回配達したら+500円など、アフターコロナ後のトホホな状況から考えると、大盤振る舞いのような報酬が支払われている。

価格競争の先にあるのは“希望”なのか、それとも“絶望”なのか

地域や天候、その日のイベント(WBCを見たいから今日は料理を作りたくない)などによって、需要と供給が大きく変化するフードデリバリー市場。気まぐれに変化する特殊な業界において古今東西、揺るぎない傾向としてハッキリしているのは、この業界は取り扱っている飲食店も配達員の質も“ほぼ同じ”ということだ。

ポーランドのワルシャワ。マック前で待機していた配達員(写真:筆者撮影)
人混みを縫うように走行する配達員(写真:筆者撮影)

値段以外に差別化できる要素が乏しいからこそ、デリバリー各社は札束で殴り合うしか「勝ち残る方法」がないのかもしれないし、そうではないのかもしれない。

お店と同価格のサービス拡大により、今後は利用者数や売り上げが多少増えるかもしれない。しかし、その先に待っているのは“希望”なのだろうか、それとも“絶望”なのだろうか……。そもそも物価高で生活が苦しい今、私たち庶民がデリバリー(仮に店舗価格と同じだったとしても)を利用する光景は本当に“日常”になるのだろうか……。

デリバリー業界の最新情報をデリバリーするためにも、これからも私は「スーパーに買いに行った方が安いのになぁ」「経済的に余裕がある人が実は多いってことなのかなぁ」と首をかしげながら、現役配達員として引き続き、全力でママチャリのペダルを回していきます。

【もっと読む】「高すぎて頼めない」「配達員も稼げずどんどん離脱」…ウォルトが「日本撤退」を発表。現役配達員が感じていた"予兆"とフーデリ業界の厳しい現状 では、ウォルトの日本撤退の背景と現場で感じていた予兆について、ウーバー配達員ライターの佐藤大輝氏が詳細に解説している。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ライフ

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象