「しつけ」は虐待の言い訳にならない「児童虐待」の4分類…虐待を受けた子どもが胸に秘めるあまりに切ない願い

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池田弁護士が著者のひとりとして執筆した本
池田弁護士が著者の1人になっている『親の離婚・再婚こども法律ガイド』。全てに読み仮名もつき子どもが読める離婚本となっている。

虐待による子どもの不利益を回避するために

父母が離婚すること自体が子どもにとって大きな負担となることはよく知られています。その事態に、さらに父または母から子どもへの虐待のおそれという要素が加わった場合、子どもの不利益は大きなものとなります。今回の法改正は、そうした虐待による子どもの不利益を回避するため、

(A)別居親に虐待リスクありのパターンでは、必ず単独親権
(B)同居親に虐待リスクありのパターンでは、別居親の単独親権になることもあれば、共同親権として別居親の関与を入れて同居親の虐待リスク低減を図ることもある

という規定で離婚後の親権が扱われるようになりました。

さらに、法務省は「夫婦の同意がなくても共同親権になる可能性があるケース例」として以下を挙げているそうです。あくまで法務省の解説で、家裁が判断基準として公表しているものではありませんが、参考までに紹介しておきます。

① 同居親と子の関係が必ずしも良好でないために、別居親が親権者としてその養育に関与することによって子の精神的な安定が図られるケース
② 同居親による子の養育に不安があるが、児童相談所に一時保護の対象となるまではいえず、別居親の関与があった方が子の利益にかなうケース
③ 父母間の感情と親子関係を切り分けることができる父母のケース
④ 支援団体を活用して子の養育について協力することが受け入れることができるケース
⑤ 当初は高葛藤であったり、合意が調わない状態にあったりしたが、調停手続の過程で感情的な対立が解消され、親権の共同行使をすることができる関係を築くことができるようになるケース

すでに家裁では、こういったケースの家庭には共同親権の提案がすでに始まっています。また今回の民法改正では、「監護の分掌(共同養育のこと。共同親権と併用も単独もありえる)」という言葉も明記されたため、家族によっては、その形を裁判所から推奨されることもありえるそう。一方で、かねてから問題とされていた家裁の人員不足は解決していません。人員不足の状態で、家裁が果たして適切な判決が下せるのかも懸念されるところです。

次回は、引き続き池田弁護士のインタビュー、子連れ別居について伺いました。

ハラユキ イラストレーター、コミックエッセイスト

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はらゆき / Harayuki

雑誌、書籍、広告、Webなどの媒体で執筆しつつ、コミックエッセイの著書も出版。2017年から約2年間バルセロナに住んだことをきっかけに、海外取材もスタートさせる。著書に『女子が踊れば!』 (幻冬舎)、『王子と赤ちゃん』(講談社)、『オラ!スペイン旅ごはん』(イースト・プレス)、この連載を書籍化した『ほしいのはつかれない家族』(講談社)『ワンオペ育児モヤモヤ脱出ガイド』(講談社)など。この連載のオンライン・コミュニティ「バル・ハラユキ」も主宰し「つかれない家族をつくる方法」を日々探求、発信中。ハラユキさんのHPはこちら

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