関西でおなじみ「アラ!」の会社が貫く「ブレない」経営哲学《小さな弁当店も老舗も原料の未来も》「大切なもの」を守り抜く

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現在、まだ少量ではあるが、2024年11月から「アラ!」の原料の一部として使われている。

この取り組みは2025年開催の大阪・関西万博への出展を機に、香港など海外からも注目を集め、企業や団体からの問い合わせも増えた。原料調達への危機感から始まったこの挑戦は、新たな事業へと発展しようとしている。

そして、この長期的な視点に立った挑戦を支えているのが、ブンセン独自の企業風土である。

常識にとらわれない発想から生まれた「アラ!」

ブンセンの看板商品「アラ!」が誕生したのは、1961年のことだ。

当時としては異例の、音の響きを意識した感嘆符付きの2文字の商品名。この斬新なネーミングは、すぐに受け入れられたわけではなかった。

「アラ!」の歴史を語る田中社長
「アラ!」の歴史を語る田中社長(写真:筆者撮影)

「浸透するまでに非常に苦労したと聞いています」(田中社長)

商品名が理解されず、売れ行きに苦戦した時期もあった。それでも販売を続けた結果、「アラ!」はやがて関西の食卓に定着し、海苔つくだ煮の代表的な商品の一つとなった。

「アラ!」のラインナップ
「アラ!」は5種類の主なラインナップの他、「プレミアムアラ!」など、期間限定、数量限定品もある(写真:筆者撮影)
「塩っぺ」
ブンセンの代表商品「塩っぺ」。同社の商品名には「アラ!」のほか「塩っぺ」「花も」など、短く印象的なものが並ぶ(写真:筆者撮影)
ブンセンの商品
過去には「もろネーズ」「むちゃン酒」も。発音の響きを重視したネーミングは創業期から続いている(写真:筆者撮影)

既存の常識にとらわれない挑戦を受け入れる姿勢は、創業期から同社に根付いている文化である。そしてその精神は、現在も変わっていない。

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