19歳の若者が、なぜこのような選択をしなければならなかったのか。蓮さんの父親である裕樹さん(51歳)は、息子の死を無駄にしないため、看護教育を変える活動を始めた。
「まるで軍隊」のような学校
蓮さんの死後、裕樹さんは同じように教員からのハラスメントに苦しむ看護学生の相談窓口「NPO法人全国看護学生はぐくみネット」を開設。公認心理士や弁護士、看護師などの専門家とともに、オンラインやLINEで相談に応じている。
相談は2日に1件のペースで寄せられ、特に社会人経験のある学生からの相談が多いという。
「相談では、理不尽なハラスメントだけでなく、失敗ばかりを指摘する指導やマイクロアグレッション(無意識の偏見や思い込みが言動に表れること)、睡眠を削る過重な課題によって心を追い詰められ、涙ながらに語る学生もいます。形式上は“指導”であっても、うつや適応障害につながる現実があります」(裕樹さん)
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