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「親も一緒にシール収集→子ども同士の優劣意識を刺激」…『ボンドロ』登場で市場原理持ち込まれた「令和のシール交換」の憂鬱

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  • 杉井 亜希 フリーランスライター/イラストレーター
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さらに重要なのは、「価値は人によって違う」という感覚を伝えることだろう。レアだから偉いわけではない。たくさん持っているからすごいわけでもない。「好きなものを大事にする気持ちそのものに価値がある」という視点を持てるかどうかで、交換の意味は大きく変わるはずだ。

もう一つ、親自身が意識したい点もある。それは「このブームに過剰に巻き込まれないこと」だ。

子どものためと思って必死にレアシールを探し回る、交換の結果に強く口出しする、他の家庭と比較して焦る……そうした行動は、知らず知らずのうちに競争を加速させる。大人が熱くなるほど、子どもたちの世界の“価値基準”はさらに硬直してしまうのだ。

親の役割は、無理をして高額なシールを集めることでも、子どもに優越感を与えることでもない。子どもたちが安心して遊べる環境を整え、困ったときに支えること。それに尽きるのではないだろうか。

大人に求められている“距離感”

シール交換は、本来とてもシンプルな遊びだ。けれど今、その遊びは大人社会に影響を与えるほど大きな意味を持ち始めてしまった。最近では消費者同士のトラブルを避けるために、シールの販売中止を発表する店舗も増えてきているほどだ。

だからこそ、私たち大人にできることは一つしかないのかもしれない。過熱する子ども同士のシール交換を放置するのではなく、介入するのでもなく、最低限のルールを教えた上で、適切に見守ること。

遊びが遊びのままでいられるように、そっと支える。それが、今大人たちに求められている子どもとの距離感なのかもしれない。

【前編】『「10万円以上の高値で取引」「あの子は価値が低いのばかり出してくると陰口」平成と様相が異なる…過熱しすぎた令和のシール交換の闇 では、ライターの杉井亜希さんが、市場原理が持ち込まれたシール交換によって子どもたちの世界に起きている異変を詳細にレポートしている。

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