高市演説の言葉遊びとギフト批判に終始、世界的スキャンダル「エプスタイン」を知らない中道・小川代表の致命的な欠落

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GSC構想とは、国内外の優秀な頭脳を呼び込み、日本に世界最高水準のイノベーション・エコシステムのハブを構築することを指す。日本経済の成長の牽引役として期待され、22年度第2次補正予算で66億円、23年度補正予算で570億円の計630億円が計上された。また渋谷・目黒両区にまたがる2万5000平方メートルの国有地に、拠点となるハコモノも建設する。

ただ、執行状況として、職員人件費は23年度末までに2470万円しか使われず、残りは積み増しされたままだった。これについて、辻清人内閣府副大臣は「国内外の大学、産業界等の関係諸機関との調整等に時間を要しており、当初の予定どおりの執行ができていない」と認めている。

本庄氏はさらに、その妨げの原因こそGSC構想推進室エグゼクティブ・アドバイザーである千葉工業大学の伊藤穣一学長ではないかと質問。伊藤氏はマサチューセッツ工科大学(MIT)のメディアラボ所長時代にエプスタイン氏から巨額の資金提供を受け、それが理由でMITを追われた。また、日本ではデジタル監への就任の話も一時期流れていた。

伊藤穣一
エプスタイン問題で渦中の人となっている伊藤穣一氏(写真:ブルームバーグ)

そして本庄氏は、24年に新藤義孝経済再生相(当時、スタートアップ担当兼務)が訪米した際、MIT側から「伊藤氏がGSCで重要な地位を占めるのであれば協力は困難」と申し渡されていたことを明かし、その記録の公開を要求した。

しかし、城内実科学技術政策担当相(当時)は昨年6月の衆院内閣委員会で、「相手方もある話で、非公開前提で行われたやり取りの記録だ」として公開を拒否。本庄氏は今年2月の衆院選で落選し、国会でこの問題を追及する者はいなくなった。

落ち目の中道に求められる政治姿勢

一方、中道の命運を担う小川代表は2月25日、衆院選で当選した自民党議員315人に高市首相がカタログギフトを贈った件について、「ギフトを党内にばらまくこと自体の倫理観、金銭感覚、古い自民党の体質。こうしたものを看過するわけにはいかない」と勇ましく述べた。もちろん古い体質に対する追及は必要だが、そのために「巨悪」を見逃してはならない。

与党にない観点から問題を把握し、政策の是正に努めることこそ野党の役割だ。自分たちがなぜ国民の支持を失ったのかについて、中道はいま一度考えなおすべきではないか。

安積 明子 ジャーナリスト

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あづみ あきこ / Akiko Azumi

兵庫県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。1994年国会議員政策担当秘書資格試験合格。参院議員の政策担当秘書として勤務の後、各媒体でコラムを執筆し、テレビ・ラジオで政治についても解説。取材の対象は自公から共産党まで幅広く、フリーランスにも開放されている金曜日午後の官房長官会見には必ず参加する。2016年に『野党共闘(泣)。』、2017年12月には『"小池"にはまって、さあ大変!「希望の党」の凋落と突然の代表辞任』(以上ワニブックスPLUS新書)を上梓。

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