「生活習慣病のフルコース」60代男性は人工透析を、50代男性はインスリン導入回避できたワケ… 患者たちの"共通点"
健康診断で異常を指摘されて受診したCさん。腎機能の低下に加えて、高血圧、高尿酸血症、高脂血症、さらに糖尿病も発覚し、まさに「生活習慣病のフルコース」といえる状態でした。
腎機能の指標であるクレアチニンの値は、8.0を超えると人工透析などの腎代替療法導入を検討しなければいけない危険水域とされています。Cさんの値は4.0前後で推移しており、直ちに透析が必要なわけではありませんでしたが、油断できる数値ではありません。
ここで対処しなければ、あっという間に基準値を超えてしまいます。なんとか踏みとどまるためにも生活改善が急務であることを丁寧に説明し、説得しました。
3人に共通していたのは「完璧を求めなかった」こと
Cさんは普段から酒量が多い上、直近で離婚されたこともあって精神的に不安定な様子でした。生活習慣の改善が必要でしたが、話をしてみると、「なあんだ、カンタンだ。わかったよ」と気風のよい反応を見せ、一度納得すれば実行力のある方でした。
何しろ乱れに乱れて野放図な生活だったわけですから、伸びしろも大きかったのです。しかし疾患が多いため対応は容易ではありませんでした。血圧管理のための投薬に加え、脂質異常症や高尿酸血症の治療、糖尿病の食事指導も並行して行う必要があり、私自身も全力でサポートしました。
まずはしっかり薬を飲むという基本から始め、規則正しい生活や酒量の管理、食事の摂り方についても時間をかけて指導しました。その結果、次第に状態が改善し、腎機能も安定。クレアチニンは低下し、腎代替療法もなんとか回避することができたのです。
遠方から通院されていたため、状態が安定した段階で通いやすい医療機関を紹介し、治療を引き継ぐ形でお別れとなりました。
3つの事例を見ていただきましたが、Aさん、Bさん、Cさんに共通することがあります。それは、最初から完璧を目指さなかったということです。
Aさんは、まず病院食をよく噛んで食べることから取り組みました。Bさんは、週単位での記録からスタートしました。Cさんは、薬をしっかり飲むという基本から始めました。誰も「明日から完璧な生活を送ろう」とは考えず、今日できることをひとつずつ実践していったのです。
そして、小さな変化を実感するうちに、それが楽しくなり、やがて習慣になっていきました。楽しいから続く。続くから結果が出る。結果が出るからもっと頑張りたくなる。この好循環に入ることができれば、あなたの人生もきっと変わります。





















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